【料理教室の季節の人気メニューから/10月】体がほかほか温まる「中華おこげの八宝菜あん」と、キャンプにおすすめの調理道具

料理教室「さときっちん」の台所便り
2022.10.14

みなさまこんにちは、料理家の柚木さとみです。
気がつけば今年もあと3か月を切り、時間の流れの早さに驚くばかりです。年末に向けてバタバタとしてくるので、気を引き締めて過ごしたいと思います。

10月になってもびっくりするほど気温の高い日もありますが、朝晩は冷え込むようになってきました。今月は熱々のあんかけをたっぷりとかけた、体温まるお料理「中華おこげの八宝菜あん」をご紹介します。

おこげにかけるほか、両面をこんがりと焼きつけた中華麺にかけたり、中華丼にしたり、おかずの一品として楽しむのもおすすめです。

中華おこげの八宝菜あん

豚肉、むきえび、にんじん、しいたけ、きくらげ、たけのこ、小松菜、うずらのたまごの8種の具材を入れた八宝菜です。材料が多いので少し大変そうですが、具材の準備さえしてしまえば、あとは簡単! 野菜はチンゲンサイでもほうれんそうでも白菜でも、葉ものを何かひとつ入れるといいと思いますが、他は冷蔵庫に少しずつ残っているもので構いません。8種そろえなくてもいいので、お好きなものでアレンジして楽しんでいただければと思います(実はこの写真もえびなしバージョンです。すみません!)

【材料(2人分)】
中華おこげ…6〜8枚
豚バラ薄切り肉…60g
・紹興酒、しょうゆ…各大さじ1/2
むきえび…4尾
にんじん…2cm
しいたけ…1〜2枚
きくらげ(乾燥)…4g
ゆでたけのこ…40g
小松菜…1/4束
にんにく…1かけ
しょうが…1かけ
うずらの卵(水煮)…4個
・紹興酒…大さじ1/2
 ・しょうゆ…小さじ2
 ・塩、きび砂糖…各小さじ1/2
 ・白こしょう…少々
 ・水…1と1/4カップ
・片栗粉…大さじ1と1/2
 ・水…1/4カップ
揚げ油…適量

【作り方】
❶  豚バラ肉は4cm幅に切り、をもみ込む。むきえびは背ワタがあれば除き、片栗粉小さじ2(分量外)をもみ込んで水洗いし、ペーパーで水けをふきとる。にんじんは短冊切り、しいたけはかさと軸に分け、かさは3mm幅に、軸は石突きを除き薄切りにする。きくらげは水で戻し、大きければ切る。たけのこは4cm長さの薄切り、小松菜は4cm長さに切って葉と茎に分けておく。にんにく、しょうがは薄切りにする。BCはそれぞれ合わせておく。
❷ フライパンにごま油大さじ1(分量外)を熱し、にんにくとしょうがを炒める(中火)。豚肉を下味ごと加えて炒めたら、野菜を順に加えて炒める。にんじん、しいたけ、きくらげ、たけのこ、小松菜の茎、小松菜の葉まで炒めたら、うずらの卵とを加える。
❸ ②が煮立ったら中弱火でさらに2〜3分煮、火を止める。よく混ぜたを回し入れ、ダマにならないようヘラで手早くなじませる。再び火をつけ、とみがつき、透明感が出るまで混ぜながら1分前後加熱する(中弱火)。
❹ 揚げ油を高温(190〜200℃)に熱し、おこげを揚げる。30秒〜1分くらいたってふくらみ、カリッとしたら油をきり、器に盛ってをかける。

【メモ】
・おこげは中華食材を扱うお店にありますが、ネットでも気軽に購入できます。私は富澤商店さんで購入することが多いです。
・野菜を炒める時は、水分を飛ばすようなイメージで。煮ている時に水分が出てくると、とろみがゆるくなってしまいます。その時は、片栗粉の量でとろみの調整を。

先日、お友達家族とキャンプに行ってきました。春も夏もいいですが、秋もまたキャンプには気持ちのよい季節です。今月はその時に作った料理と、愛用している料理道具をふたつご紹介します。


料理は右上から時計回りに、スパイスカレー、洋梨とディルのすだちマリネとモッツアレラチーズ、紫キャベツとにんじんのマリネ、友人作の炭火焼き鳥(おいしかった!)、きのこのオイルコンフィ、豚バラカリカリ焼きパクチーのせ。ほかにも、れんこんソテーや炭火焼きのステーキなども。小学生の子どもたちには、カレーとれんこんソテーが特に人気でした。

ぱっと見は華やかですが、どれも煮るだけ、あえるだけ、焼くだけ、とシンプルです。特に凝ったことはしなくても、自然の中でいただくごはんは、それだけでごちそう! みんなでおいしく楽しくいただきました。

愛用している調理道具ですが、ひとつ目は「ステンレスヘビーポットGORA」。アウトドアブランドの「SOTO(ソト)」の入れ子式のもので、3サイズのステンレス鍋のセットです。購入して4年になりますが、本当に便利! ふたもフラットなので、切ったものを置いたり、なんならフライパンとして使うこともできるすぐれものです。

この前のキャンプでは、きのこのオイルコンフィやスパイスカレー、翌朝のスープ作りに使用しました。3つの鍋がひとつ分のスペースで持ち運べるので、とても重宝しています。アウトドア用にと開発された鍋セットですが、私は普段の調理にも愛用しています。



着脱式のハンドルがついています。磁石がついているので、ふたは磁石で開閉。


もうひとつは、イワタニのアウトドアコンロ「タフまるJr.」。ケースもついていてコンパクト。火力も十分で、ガス穴のまわりに風防がついているので風にも強いです。こちらもアウトドアに限らず、家で鍋料理を楽しむときにも使っています。

東京は、これから紅葉が楽しみな季節。寒くなる前に、アウトドアごはんもまた楽しみたいと思います。みなさまにとっても、心地よく充実した秋でありますように。

 

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Profile

柚木さとみ

SATOMI YUGI

料理家・フードコーディネーター ・カフェプランナー。1973年東京生まれ。5人姉妹の5女。ご主人とサビ猫姉妹(くう、ねる)との2人+2匹暮らし。大学卒業後、吉祥寺のカフェで店長を務めたのち独立。カフェのプランニングやプロデュース、メニュー開発、料理教室講師、ドラマの料理制作など、食と食空間に関わる仕事に携わる。2012年から、築65年の古い一軒家をリノベーションしたアトリエで料理教室「さときっちん」を主宰。旬の食材を生かした暮らしになじむレシピが人気。著書に『からだがよころぶ!菌活レシピ』(幻冬舎ルネッサンス)、『美人をつくる発酵食レシピ』(じゃこめてい出版)など。
https://yugisatomi.com
Instagram:yugisatomi

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