スペイン・バスク地方の修道院に伝わる秘伝の煮込み料理を大公開！③「大切なじゃがいも」のレシピ

いよいよ明後日は大晦日。今年の秋は暖かい（暑い？）日が多かったですが、さすがに年末近くになると、ぐっと冷え込んできましたね。こんな日に食べたいお料理といえば、やはり煮込み！　鍋を火にかけてコトコト煮ていれば、部屋も暖かくなって心地いいですよね〜。

さて先日からご紹介させていただいている、スペイン家庭料理研究家・丸山久美さんの『修道院の煮込みスペインバスクと北の地方から』。煮込み料理は、修道女の方たちの得意料理のひとつで、鍋まかせで作れて栄養バランスもとりやすく、体にもやさしいとあって、まさに理想のメニューなのだそうです。

…というわけで、昨日もこちらの本からレシピをご紹介しましたが、本日は野菜の煮込みレシピを公開させていただきます。

修道院では基本的に3皿構成の昼食がメインの食事で、1皿目のサラダや軽い煮込み、2皿目のメイン料理、3皿目のデザートといった内容になっているそうです。修道院といえば、おいしいお菓子で有名なところもありますよね。お菓子作りで名高いクララ会のデザートレシピも、こちらの本には掲載されていますよ！

このほか、スープやソテー、オムレツなどのレシピも、たっぷりとご紹介。

材料や作り方はシンプルながらも、修道院ならではの工夫があちこちに凝らされていて、どれも本当においしそうなのです！

その中から本日は、伝統的なスペインのじゃがいものお料理をご紹介します。じゃがいもだけで作れる、ボリューム満点のひと皿です。

大切なじゃがいも

じゃがいもにころもをつけて揚げ、スープで煮込み、ボリューム感のある一品に仕上げる伝統的なレシピ。玉ねぎやにんにくを炒めて加えたりするほか、バスク地方ゲルニカの聖クララ修道院では、トマトを加えて作ることもあるそうです。ベーコンやチョリソーを入れればメイン料理にもなる、じゃがいもの底力がしっかり感じられる料理です。

【材料（4人分）】
じゃがいも（1cm幅の輪切り）…2個（300g）
卵…1個
チキンスープ…1カップ
オリーブ油…大さじ6
小麦粉、塩、イタリアンパセリ（みじん切り）…各適量

【作り方】
❶ じゃがいもは小麦粉をまぶし、溶いた卵をからめ、オリーブ油を熱したフライパンで中火で両面をこんがり揚げ焼きにする。
❷ 鍋にチキンスープを入れて火にかけ、温まったら塩で味を調え、①をそっと加え、煮立ったらふたをしないで弱火で15分煮る。器に盛り、イタリアンパセリを散らす。

⇒丸山久美さんの修道院の煮込みレシピはこちらにも

photo：馬場わかな　styling：花沢理恵