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【風を感じる夏のリラックスコーデ_DAY3】ピンタックワンピース

おしゃれさんコーディネート

2020.08.02

島根県松江市にあるセレクトショップ「Daja」の板倉直子です。
【風を感じる夏のリラックスコーデ】3回目は、インドと日本の伝統的な技術の融合で生まれた「maison de soil」のワンピースをご紹介します。
ワンピースのイメージに合わせて、気持ちの良いマイナスイオンたっぷりの場所へ出かけてきました。
皆様にも涼をお届けできますように。

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今回の撮影は、奥大山の雪解け水が流れ込む沢で。
足を踏み入れた瞬間、突然目の前に広がる神秘的な光景。

真夏だというのに、川の水は足が切れそうなくらいの水温。
耳を澄ますと水音とともに、揺れる木立のさざめきが静かに聞こえてきます。

細い糸で繊細に織りあげられたオーガニックコットンのVネックドレスは、とても柔らかで軽い着心地。
透け感のある生地は、風が通り抜ける心地よさを全身で感じることができます。

上半身に配された細かいピンタックは、インドならではの技法により一本一本手作業で仕上げられたもの。
そのワンピースを日本の伝統技術である墨染めで仕上げてあります。
松や菜種油などを不完全燃焼させて煤を作り、それを墨汁の状態にしたものが墨染めの原料です。
ほかの染料と比べ粒子が粗くて大きいため、独特なムラと風合いが出るのが特徴です。
墨染めの歴史は古く、平安時代とも室町時代ともいわれています。
まさにインドと日本の伝統技術の融合から生まれたワンピースですね。

同じシリーズの前開きタイプのシャツドレスは、雰囲気を変えて無機的な空間で。
大山の麓にある「植田正治写真美術館」は、日常と離れた独特な時間が流れているようです。

前開きタイプのワンピースも、上半身に細やかなピンタックが配されています。
墨染めのムラ感がワイルドさとクールな雰囲気を併せ持ち、有機的な環境にも無機的な世界にもしっくりと馴染む気がします。

透け感のある軽やかなワンピース。
私はインにリネンのイージーパンツを合わせて着るのがお気に入り。
カジュアルな中に、力の抜けた大人っぽさで着こなすことができます。
上半身を涼しく、足元を冷やさないのが夏を快適に過ごせる方法です。

足元は、白いエスパドリーユを合わせて軽やかに。

こちらは濃度を十分の一にした超薄墨で染められた、色違いのライトグレー。
より軽やかさが感じられる、ニュアンスのある色味が魅力です。

植田正治と言えば、「砂丘モード」という山陰の空や地平線、そして鳥取砂丘を背景とした風景の中に、植田調といわれるシュールレアリズムの要素を織り込んだ写真作品が有名です。
私も植田調を意識して。

美術館を一周すると目の前に雄大な大山が現れます。
この写真を撮った数分後、雲に覆われ、あっという間に見えなくなりました。

自然の中で過ごすのも心地よい時間ですが、計算しつくされた美しさの中に身を置くのもまた居心地よく感じます。
お気に入りのワンピースを選び、美術館に出かけるのも私にとって大切な時間。
美しいものに囲まれると心が満たされ、静かに自分と向き合えるような気がします。

「砂丘モード」的な写真には、黒い傘が必須。
皆さんもこの写真美術館を訪れるときっと、植田調で撮りたくなるはず。
その時にはぜひ傘を持って行ってくださいね！

3回に渡ってお届けした、おしゃれさんコーディネート【風を感じる夏のリラックスコーデ】はいかがでしたでしょうか？
私の住んでいる島根県松江市付近から、お隣・鳥取県の大山や弓ヶ浜へと、今回は久しぶりにオールロケで撮影しました。
いつもと違う目で見ると、住んでいる町の美しさや自然の素晴らしさを改めて感じることができました。
撮影は松江市在住の写真家・伊東昌信さん。
世界各地の秘境を旅し撮影している伊東さんならではの視点で、美しい世界を切り取っていただきました。
外出がままならない昨今、少しでも涼を感じていただけたら嬉しく思います。
次回は10月に登場する予定です。
どうぞお楽しみに！