「アナベル」の【週末市】~その2~持ち方自在の特注レザーバッグ

おしゃれさんコーディネート
2020.08.29


こんにちは。週末市には初めての参加になります「annabelle(アナベル)」の伊佐と申します。
今回の週末市では、特別なお品物を2つご用意いたしました。2つともこの週末市が初お披露目となる「アナベル」だけの特注商品です。


こちらでは2つめの「sono(ソノ)」のバッグをご紹介いたします。3種類が並んでいるようにも見えますが、こちらすべて同じバッグなんです。革小物ブランド「sonor(ソナー)」を展開する園田さんにお願いして、「アナベル」専用ブランドとして「sono(ソノ)」をスタートして3年が経ちます。今回で5作目となるバッグは、1作目と2作目を掛け合わせたような発想で思いつき、製作していただきました。


このような状態で見ると、1作目の“sono1(そのいち)”のタテ型に似ています。


しかし今回の5作目”sono5(そのご)”は、パタッと伏せて使えるようにしています。


さらに裏側を見ると、ショルダーひもはパタッとなった状態に合わせて取り付けています。また、内側に付いた内ポケットのステッチが見えています。カバンの中で迷子になりがちなものは内ポケットへどうぞ。


内側には、“sono2(そのに)”で採用していた内バンドを取り付けていますので、A4以上の大きさの本や資料を入れたい場合などは、フラップをやめてタテ型でお使いいただけます。


このように……わかりにくいので実践している写真をお見せします。


ナチュリラサイズ(210×285mm)の雑誌なら横向きに悠々と入れていただけます。ちなみにA4用紙は210×297mmです。今回の”sono5(そのご)”は、A4のファイルであっても横向きに入るサイズですよ。また、わずかですが、4cmのマチがあることで多少厚みのある物を入れても大丈夫です。図鑑とか、写真集とか。


横向きに雑誌やファイルを入れるとこのように持っていただけます。



斜め掛けショルダーで持っていただいてもいいですし……。



ワンショルダーで持っていただいても結構です。どちらでも持てる長さを想定して作っていただきました。お使いいただくと、ショルダー部分は多少伸びてきます。使い方にもよりますが、およそ2cmほど。それを踏まえて、最初はやや短めの斜め掛けになります。


A4よりはるかに大きい写真集などを入れたい場合、縦に入れてください。



シンプルに持つならこのように……。


内側のバンドは、“sono2(そのに)”と同様に腕にもかかるようにお作りしていますので、このように持っていただいても結構です。さらには、イレギュラーな持ち方ではありますが、こんな持ち方も面白い。






荷物が重くなった時や、タテ型トートのように持ちたい時、写真のようにしていただけるといいのでは? ということは実際に使ってみて発見いたしました。狙っていた使用方法ではありませんが、ありだと思います! 色はここまでご紹介したグレーと……。


ブラック。


ダークブラウン。全3色展開です。


レザーは豚革の天然鞣し(なめし)で、実はスウェード面を使用しています。一般的にスウェードというと、毛足のあるビロードのようなイメージですが、こちらは特殊な鞣し技術により銀面のような仕上がりで、なおかつ、銀面にはないムラ感のあるいい表情が覗えます。


近年では、環境問題もあり世界的に植物タンニンを用いた天然鞣しが行われるようになりました。しかし現実的には、革製カバンの生産量の2割にも満たないほど。やはり効率のよいクローム鞣しが主流なのです。


クローム鞣しには効率のほかに、好きな色が自由に再現できることや、色の変化を生まない均一性の高い本革が作れるなどメリットがありますので、ファッション業界で主流であり続けることは当然なのかもしれません。


しかし、初めて「sonor(ソナー)」の展示を行うきっかけになったスリッパについて説明をしていただいた際に、園田さんは天然鞣しの素晴らしさについて「天然鞣しの革は呼吸しているんです」という一言を漏らしました。あまり理論的な説明が上手ではない園田さんが、必死に放った一言かもしれません。よくよく聞くと、つまり豚革においてはとりわけ通気性が非常に高いという事です。だからスリッパにとても向いているし、靴の裏側には豚革が使用されるという事でした。


そして手にしたスリッパを履いてみると、夏場に素足で履いていてもまったく蒸れませんし、匂いも気になりません。すぐに柔らかく馴染む感覚は、牛革にはない感覚です。そのスリッパは我が家では今でも全員が愛用しています。スリッパで感触を得たわたくしは、「この革で布袋のような感覚のレザーバッグが作りたい」という話を持ち込みました。それが「sono(ソノ)」の始まりでした。

園田さんにくっついて天然鞣しの工場見学までさせていただき、その工程の多さや大変さに感激したものでした。そこは東京・荒川沿いの小さな工場で、男性が社長を含めて3人ほどで切り盛りする天然鞣し専門の工場でした。園田さんは昔、布物の作家として活動していた際に、生地問屋へ足しげく通っていた時期があったそうです。そこで偶然見かけたのがこの工場で鞣された、天然鞣しの豚革の見本だった。その布地のような感覚を持ち合わせたタッチに衝撃を受け、すぐに生産現場である工場を訪れたそうです。クローム鞣しが主流であるレザー業界で、25年前から天然鞣しを取り入れ、クローム鞣しをやめて、早々に天然鞣し一本で経営している。その素晴らしさは、今や誰もが知るビッグメゾンの目にも留まり、世界中で手に取られることとなった。



「sono(その)」を始めるとき、「袋」を強く意識していました。この豚革でなんてことのない袋のようなカバンがあったらいいなぁと。それは“sono1(そのいち)”と“sono2(そのに)”に現れていると思います。今回の“sono5(そのご)”を作るとき、意識していたのは「風呂敷」です。ひとつの形からその工夫でいろいろなものが収納できる風呂敷の利便性が袋のようなバッグに搭載されたら面白そうだなぁと。大きくなったり小さくなったり。収納するものに合わせていろいろな持ち方が存在する。イメージ通りの仕上がりです。ぜひ豚革のよさに触れてみてください。

<ご購入はこちらから>
「持ち方自在の特注レザーバッグ」
\16,000+tax
グレー/ブラック/ダークブラウン
※サイズについては、ご購入ページよりご確認ください
※グレーはカーキブラウン系に変色します。ブラック、ダークブラウンはツヤが増しますが変色はほとんど見られません。

※おかげさまでご予約好評につき、受付締め切りを9月6日とさせていただきます。ご検討中の方はお早めにどうぞ(9月1日追記)

お届けは9月中旬から下旬を予定しています。こちらのサンプルも店頭でご覧いただけます。

文:伊佐洋平 撮影:川本浩太 
モデル:伊佐奈々

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annabelle(アナベル)

神奈川県横浜市青葉区美しが丘2-20-1 美しが丘アレービル104 
TEL:045-482-4026
営業時間:11:00~20:00
定休日:水曜
http://www.f6products.com
Instagram:annabelle_104 

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