シンプルに着る洗いざらしの服 ―「MUYA」デザイナー・撫養直子さん
今年2月、海の近くにお店を移転し複合施設として開店するまでは、併設する喫茶のメニュー開発、宿泊施設の準備と怒濤の日々だった撫養さん。さらにこれまでの「ムヤ」の卸作業もあって忙しい毎日の中で、装いに少しずつ変化が生まれてきたのだそう。
「デニムより、ゆったりしたコットンパンツの出番が増えました。特に自粛期間中は、お店は閉めていても、やるべき作業が山ほどあって、足さばき重視で選ぶことが多かったからかもしれません」
そして、もうひとつ大きかったのが、1歳になる娘さんの存在。
「親子3人でお店に出勤し、夫と交互に娘を見ながら仕事をしています。抱っこする機会が増えたので、トップスはシャツよりカットソーを手にとることがぐんと多くなりましたね」
近所への買い物は、Tシャツとコットンパンツにシャツコートをサラリとはおってラフなスタイルで。白×ベージュの軽やかな配色に帽子と足元で黒を足せば、ほどよく引き締まる。サンダル合わせでは靴下はあまり遊ばず、ベーシックな色でカジュアルすぎないように。ポンポンがアクセントのニット帽は、秋冬は手放せない撫養さんお気に入り。
ぐっと集中力を高めてひとりデスクに向かうときには、パーカとデニムでゆるすぎないカジュアルスタイルに。「リネン」のパーカは、袖にも裾にもリブがなく、カットソー感覚で着られる心地いい一枚。暖かみを感じるアイボリー寄りの白が、ほんのり秋らしい。
photo:撫養健太 text:坂本祥子
Profile
肩の力を抜いた自然体な暮らしや着こなし、ちょっぴり気分が上がるお店や場所、ナチュラルでオーガニックな食やボディケアなど、日々、心地よく暮らすための話をお届けします。このサイトは『ナチュリラ』『大人になったら着たい服』『暮らしのおへそ』の雑誌、ムックを制作する編集部が運営しています。