英国製の誇りやこだわりを凝縮! 「サンスペル」のカットソー

“おしゃれの名脇役”に会いに行く!
2021.03.15

名作と呼ばれる映画には、必ずといっていいほど実力派の脇役が存在するもの。それは、おしゃれも一緒です。一見何げないのに、実は丹念にこだわって作られたアイテムたちは、主役を引き立てるための十分な腕前を持ち合わせています。この連載では、そんな“おしゃれの名脇役”にスポットライトを当て、王道のものから隠れた逸品まで、幅広くリポートしていきます。



「サンスペル」は、1860年にイギリス・ニューディゲイトに繊維工場をオープンし、高級下着からスタートしたブランド。創設者・トーマス=アーサー・ヒルの「シンプルな日常着を美しい素材で作る」というポリシーは、現代にも息づいています。

たとえば、10年以上定番として愛され続けているこのカットソーもそのひとつ。


「サンスペル」ボートネックカットソー ボーダー各¥11,550、無地各¥11,000
※商品の価格は2021年3月現在のもので、表示は税込みです。

 

思わず目移りしてしまう、豊富な色柄バリエ! そして、手に取って感じるのは、ツルッとなめらかな極上の肌触り。

「素材は、『サンスペル』の代表的な“Q82”という良質なコットンジャージ。なめらかなのは、最高級の超長綿から不純物を取りのぞき、ていねいに撚られた80番手の糸を使用しているからなんです」と話すのは、日本でデザインを担当している河合由起さん。「伸縮性があって、洗濯を繰り返してもくたびれず丈夫なのがうれしい、とファッション業界の方にもファンが多いんですよ」

女性のボディラインを美しく見せてくれる、ほんのりシェイプされたシルエットも特徴のひとつ。

首元は、鎖骨が隠れるくらいの上品な開きのボートネック。
「シンプルな始末なので、カーディガンやジャケットをはおったときにスッキリ見えるのも魅力です」

なるほど~、とネックまわりを見ていると、ほかではあまり見ないタグの付け方を発見。四角の上2つのみ、手縫いされているようですが……。

「タグが肌に当たってガサガサすると、せっかくの心地よさが半減してしまいますよね。なので、簡単に取りはずせるように2点留めにしています」

着心地のよさへの追究心に感動していると、「もうひとつ、細かいところなんですがこだわりがあって」と河合さん。「ボーダーの裾の処理を見てみてください。生地の色に合わせたステッチ使いにしているんです」

こ、細かい! この気配りが、ボーダーを美しく見せてくれているのですね。
「同じ2本のステッチが走っている首元と比較すると、裾のほうが幅が広いですよね。これは、生地を伸びやすくしておなか回りが窮屈にならないようにするための工夫なんです。逆に、首元の2本のステッチは、着脱し続けても伸びにくいように幅を狭くしています」

ここまで徹底的にこだわることができるのは、目が行き届く自社工場で作っているから。「メイド・イン・イングランドの誇りでもあります」

上質な日常着に意識が向いている人たちが、こぞって買い足している理由がわかりました。お出かけ着としてはもちろん、家時間も心地よく演出してくれるカットソー、ぜひ一度袖を通してみてください!

photo:花田 梢 text:三宅桃子

 

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サンスペル 表参道店

TEL:03-3406-7377
公式サイト:https://www.sunspel.jp/

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