「蝉の鳴く間に」…おすすめ帖vol.62

『ナチュリラ』本誌でも、季節ごとのリアルクローズとそのおしゃれな着こなし方を提案してくださっている人気セレクトショップ「アナベル」。店主の伊佐さんによる「季節のおすすめ帖」連載コラムです。季節ごとのおすすめの品を月に２回、ご紹介しています。

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photo：川本浩太　text：伊佐洋平　model：伊佐奈々

「蝉がうるさすぎて眠れない…」そう言ってたまに子供が起きてきます。ちょっと笑ってしまいますが、眠れないのも当然だと思えるほどの大合唱です。目の前の10メートルほどはあるイチョウの木に集まった蝉たちの声は、時に耳を塞ぎたくなるほど。でもね、あれが短命の蝉が生きている間続けるメスを呼ぶための求愛行動だとわかると、少し愛おしくも聞こえてきますね。雨が降りそうな時や、雨が降っている時にはいっさい鳴きません。どんなに鳴いても、メスが飛んでやってこないことを知っているのです。なんだか可愛らしい。儚くも健気で、美しいセミの一面です。

 

アクセサリーは、お洋服の影に隠れた存在になりがちですが、ちょっと使い方に慣れると、今までにないあなたの素敵な側面を引き出してくれるアイテムになりますよ。

 

 

今日は、アナベルでのお取り扱いが２年になるにもかかわらず、ホームページのブログや通信販売でも一度もご紹介をしたことがない「en（えん）」というブランドのアクセサリーを一部だけご紹介したいと思います。

 

 

この斜めがけのネックレスがなんと言っても特徴的。「en（えん）」の代名詞となりつつあります。あるブランドのデザイナーがこの斜めがけのネックレスを購入してくださり、ヨーロッパでの展示会で付けていたところ、このネックレスへの質問がとても多かったと言っていたのがとても印象的でした。

 

 

では、なぜ２年もご紹介しなかったのか？　ご紹介をするタイミングを逸していただけです。「en（えん）」の作品は、非常にマイペースな女性がお一人で楽しそうに時間をかけて制作しているため、店頭になくなると再入荷まで数ヶ月かかります。そして、お店に並べておくと、皆さんすぐに手が伸びるみたい。１点入荷が多いアクセサリーですので、なくなると撮影もできません。

 

 

ちなみに、こちらの枝モチーフのネックレスは、この撮影後に旅立ってゆきました。次回の入荷は、９月末〜10月あたりを予定しています。真っ直ぐロングで垂らしても素敵なのです。

 

 

形違いでこんなネックレスも素敵です。え？見えない？

 

 

見えますか？　実際に見ると写真の何倍も可愛いんです。

 

 

鈍色に光る石ころみたい。キラキラに輝く天然石やジュエリーの18Kも素敵だけど「en（えん）」さんはどこか違ったところに可愛らしさを見出している作家さんです。アナベルに並ぶお洋服とも共通点があるように感じますし、実際に付けた時の相性は抜群です。

 

 

同じ枝モチーフのブローチです。ネックレスやピアスをつける女性でも、ブローチは少しハードルが高いみたい。でも、その分付けた時の特別感もひとしおです。

 

 

いつものブラウスがちょっと違って見えますよ。

 

 

季節も問わず、お使いいただけます。

 

 

枝モチーフということもあって、触った時に刺々しくて、お洋服に引っかかってしまうのでは？　そうなのです！　僕も初見で「可愛い！」と同時にその点が気になりました。でも手に取ってみて「あれ？」と思うほど滑らかさを感じたのです。

 

 

作家さんに確認したところ、少し微笑みながら、「滑らかに感じるように、お洋服を痛めないように、すごく色々と工夫しました」とのこと。そういう努力も美しさに反映されるのかな。

 

 

作家さんご本人は、冬のストールでも試して問題なく使用しているそうです。もちろん、使用する方も気をつけなくてはいけませんが。

 

 

同じ枝モチーフで、こんなシンプルなデザインもございます。布のカバンにちょっと付けてみると、とても目を引きます。

 

 

さりげなく愛らしい「en（えん）」さんのアクセサリーは、いつものお洋服やご自身の違った一面を引き出してくれるかもしれません。秋に向けて、今まで付けてこなかったようなアクセサリーを取り入れてみてはいかがでしょう。蝉が鳴きやまぬうちに。

 

枝のネックレス：￥17,600（税込）

枝のブローチ：￥16,500（税込）

枝のブローチ（１本タイプ）：￥14,300（税込）

石のロングネックレス（18K金粉加工）：￥22,000（税込）

 

発売中の『ナチュリラ』夏号vol.54では伊佐さんが選んだ“”涼やか・きれいを叶える６つのアイテムをご紹介していますよ。本誌のほうもぜひご覧になってみてくださいね！　

←その他の「アナベル」の着こなしはこちらから

 

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