快適と洗練が共存「THE HINOKI」のリブアイテム
名作と呼ばれる映画には、必ずといっていいほど実力派の脇役が存在するもの。それは、おしゃれも一緒です。一見何げないのに、実は丹念にこだわって作られたアイテムたちは、主役を引き立てるための十分な腕前を持ち合わせています。この連載では、そんな“おしゃれの名脇役”にスポットライトを当て、王道のものから隠れた逸品まで、幅広くリポートしていきます。
数年前、人気ブランドがひしめくセレクトショップ「スティーブン アラン」で凛としたワンピースを見つけ、その佇まいとともに印象的なブランド名だな、と思ったことが取材班の記憶に残っている「THE HINOKI(ザ ヒノキ)」。デザイン、パターン、営業など、ブランドにまつわるすべてを手がけているのが、檜 宗憲さんと檜 絵里さん。「コズミックワンダー」で勤めていたおふたりが、「THE HINOKI」を立ち上げたのは2015年。以来、自然のサイクルに従って栽培、収穫された天然素材をメインに使い、良質で環境負荷の少ないユニセックス服を展開し続けています。
今回ご紹介するアイテムも、インド産オーガニックコットン糸を使用した針抜きのリブ生地を採用。
「THE HINOKI」オーガニックコットン 針抜きスムース Tシャツ¥10,450、パンツ¥21,450
※商品の価格は2022年1月現在のもので、表示は税込みです。
「これからはカットソーやTシャツの中でも、ヘルシーでリラックスできる服の必要性を感じ企画をしました」と語る檜さん。2018年春夏から継続している定番で、少しずつアイテム数が増え、この春は半袖カーディガンやモックネックタイプも仲間入り。
「THE HINOKI」オーガニックコットン 針抜きスムース モックネックTシャツ¥10,450、カーディガン¥13,200、タンクトップ¥8,250
「THE HINOKI」のなかで一番フィットするシルエット。といってもぴったりしすぎず、伸縮性のあるリブが心地よく肌に触れるイメージです。インナーとしてだけではなく、1枚でも着られる理由は、肉厚で凹凸のあるリブ生地が透けにくく、肌着のように見えない特徴のある素材だから。
伸びやすい首元や袖口は、オーガニックコットンのフライスで縁取り処理が施されているのも安心できる要素。
両サイドの裾には、動きやすいようサイドスリットが。
着心地がよく、パンツのウエストがラクなゴム仕様だったりするので、お出かけ着としてはもちろん、家でゆっくり過ごしたい日にもぴったり。トップスとボトムの両方を持っていれば、セットアップでも単品でも使えてとても便利そう!
ナチュラルなカジュアルアイテムなのに、どこかキリッと引き締まったムードを漂わせる「THE HINOKI」の拠点は鳥取県。
「生産の大半は鳥取県内および近隣のエリアで行い、地域の方々とも積極的に連携しています。自分たちの目が届く範囲でものづくりをしていると様々な場面で、直接的な対応ができますし、生産活動をミニマルにしていくことで無駄な廃棄や人的エネルギーの削減などあらゆる負荷を下げることができます」
都会とは違う時間が流れる自然豊かな場所で感性を研ぎ澄ませ、じっくりとものづくりをしている「THE HINOKI」。洗練と心地よさが共存する服は、檜さんたちが醸す空気感そのものなのかもしれません。
photo:花田 梢 text:三宅桃子
TEL:0857-30-5609
公式サイト:http://www.the-hinoki.com
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