いいところを人に教えたくなる！ 「レリル」の全天候型ワンピース

名作と呼ばれる映画には、必ずといっていいほど実力派の脇役が存在するもの。それは、おしゃれも一緒です。一見何げないのに、実は丹念にこだわって作られたアイテムたちは、主役を引き立てるための十分な腕前を持ち合わせています。この連載では、そんな“おしゃれの名脇役”にスポットライトを当て、王道のものから隠れた逸品まで、幅広くリポートしていきます。

「レリル」といえば、「大人になったら、着たい服」や「ナチュリラ」でもおなじみのブランド。2020年春にデビューするやいなや、その着る人に寄り添うスタンスにファッション誌関係者から熱い支持を受け、こだわりの深さを感じた皆さんにもジワジワと浸透。「コンセプトは“道具服”です」とデザイナー・児玉洋樹さんが語るように、「レリル」の服はベーシックなおしゃれが楽しめるだけではありません。雨の日も汗をかく季節も、気持ちよく快適に過ごせるものばかりなんです。梅雨から夏にかけておすすめのアイテムを伺うと、「たくさんありすぎて……」と笑いながら選び、差し出してくださったのが、ブランド誕生年の秋冬から定番として愛されている“トロッターワンピース”。

「レリル」トロッターワンピース￥24,200　
※6月中旬発売予定。ネイビー、グリーンもアリ。
※商品の価格は2022年5月現在のもので、表示は税込みです。

パッと見は、ミモザカラーが美しいシンプルなワンピース。でも、ここから怒涛の“人に教えたくなる話”が始まります。

「雨の日に出勤して濡れたままデスクワークしたり、電車に乗ったりすると不快じゃないですか。このワンピースはですね……」と話しながら、ワンピースに水をポタポタ垂らし、「エー、大丈夫なの!?」とあせる取材スタッフ。すると、

撥水生地には見えないのに、まるでガラス玉を乗せているかのように水をはじいています。
「スポーツメーカーも使っているハイテクなポリエステル素材なので、水はもちろん、汚れがつきにくいのも魅力です」
数分後、タオルで水をふき取るとしみ込んでおらず、なにもなかったかのように元通りに。

浸水防止のための工夫は裏側にも。

「アームは折り伏せ縫い、サイドは巻き縫いを施して水分を沁み込ませず、強度も高めています」
ポーチのような存在が気になりますが、このお話はのちほど。

歩きやすくするためのバックスリットの裏側も、パイピング始末で引き裂き防止対策が。

裏側を見ていて気になったのがポケット部分。メッシュになっているのはなぜ？
「梅雨から夏にかけてのジメジメ感を払拭できるよう、吸湿速乾性が高い素材を選びました」

着る人にとってありがたいポイントの数々を、目を丸くしながら聞いていると、なにやらワンピースを机に置き、たたみ始めた児玉さん。そして、手のひら大の四角形になったところで、さきほどちら見えしていたメッシュポーチにイン！

なるほど、ポケッタブルだったのですね。ワンピースとは思えないほどコンパクトで軽いので、レインコート代わりに持ち歩くのに便利そう！ シワになりにくい生地で、折り目がついてもパンッと伸ばせば次第に消えてくれるうえ、接触冷感素材。とても優秀なんです。

いざ、これを持ち歩いている日に雨が降ってきて、トイレなどで着替えることになった場合、気になるのがネック部分。メイクをした状態で頭を通さなければならないから、汚さないように細心の注意を払わなければ……。
「その心配は無用です～」と児玉さん。理由は、バックスタイルにアリ。
「服にファンデがつきにくいよう、首元が広がるカシュクールにしました」

Vゾーンですっきり見え、女性らしい後ろ姿にもなって一石二鳥。タックが入っているから、ストレートシルエットでもほどよいゆとりが生まれ、ボディラインが出にくいのも嬉しい！

洗濯方法は、ワンピースを裏返してネットに入れ、洗濯機に入れるだけ。部屋干しでも3～4時間あれば乾くそうなので、日常使いはもちろん、旅先でも活躍してくれます。

同素材のフィッシュテールスカートも展開。もちろん、こちらもポケッタブル！

「レリル」トロッタースカート￥19,800　
※6月中旬発売予定。ネイビー、グリーンもアリ。

ストレッチが効いていて動きやすく、リラックス感がありながらきれいめな印象に仕上がるトロッターワンピースとスカートは、どんなシーンでも快適に、素敵に映えてくれます！

photo：花田 梢　text：三宅桃子

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