【DAY_7】新刊『明日、ちょっといい私に出会えたら』撮影舞台裏 ~秋~
島根の人気セレクトショップ「Daja(ダジャ)」ディレクター・板倉直子さんの新刊『明日、ちょっといい私に出会えたら』の7日間特集。今回特別に、本に載せたかったけれどページの都合上断念した写真や、撮影中の様子などを、板倉さんがご紹介してくださいます。今日はいよいよ最終回。「秋」編をお楽しみください~。
「秋」
季節が廻り、「秋」の装いへと。
ススキの穂と秋の柔らかな日差しの中で撮った一枚。ここは「Daja」のお店から徒歩5分で行ける場所。写真を趣味とするようになってから、何気ない風景の中の美しさや山陰の自然の豊かさに改めて気が付きました。
ところ変わって、秋の終わりの海へ。
毎年夏に泳ぎに来る海岸は、晩秋になると鈍色の風情になります。この日着たセーターが作られているスコットランドをイメージして撮った一枚です。
ランドスケープの写真を得意とするカメラマンの伊東昌信さんは、撮り方もダイナミック! 冷たい海の中に入ったり、岩の上にのぼったり。すごいな~と思い、撮られている私が反対に撮った一枚です。
「etc.」
「器」の撮影は自宅で。
こんな感じでテーブルに器を並べ、脚立を使って撮ってもらいました。
撮影の合間には、手作りのおやつを用意。丁寧にドリップしたコーヒーをゼリーにし、アイスクリームをたっぷりのせ、トッピングにはミレーのビスケットを飾りました。
本の中の「捨てずに循環させる」のページには、夫と私が二人並んだ写真を載せましたが、撮影では念のため一人ずつのカットも。撮影に全く慣れていない夫は勝手が分からず、まるでヴォーグのポージングもしくはジョジョ立ちするので、皆大笑い(本人はいたって大真面目、ポーズのイメージがその二つしか思い浮かばなかったようです)。周りから「普通に、普通に!」と声をかけられている場面です。
最後の「エピローグ」撮影が終わると、綺麗な青空が広がっていました。一年をかけて山陰の美しい季節を切り取ってくれたカメラマンの伊東昌信さんと、撮影の裏方で頑張ってくれたスタッフのエスミさん。この場を借りてお礼を伝えたいと思います。本当にありがとうございました!
青空の下で、ラストカットにふさわしい満面の笑顔を浮かべる三人です。
3年前に急に訪れた、想像だにしなかったコロナ禍での生活。それまでは自由に出かけたり、人と会って楽しい時間を過したりしていたのですが、当たり前のことが急に叶わなくなりました。制限された暮らしの中でふと思いついたのは、「そんな“今”だからこそできることをしたい!」ということ。これまでは年に延べ3か月近く出張で家を空けていましたが、ずっと島根にいる時間を生かして私が大好きな美しい自然と、コロナ禍を経て変わったおしゃれについてのことなどを書き留めてみようと思いました。
「今、ここにいる場所で根を伸ばす」。そんな時間があるからこそ、次に見る景色はきっと輝いて見えるのだと思います。その言葉を『明日、ちょっといい私に出会えたら』に添えさせていただきたいと思います。この本が少しでも皆様の明日を楽しく過ごせるヒントになるよう願っています。
『明日、ちょっといい私に出会えたら』より
Amazon / 楽天ブックス
photo:伊東昌信
Profile
板倉直子
島根県松江市のセレクトショップ「ダジャ」のディレクター。『大人になったら、着たい服』でトラッドを基本にした私服コーディネートが紹介されると、マニッシュな中に大人の女性らしさがあると大評判に。日々の着こなしや暮らしぶりを紹介したインスタグラムも人気。現在は、ファッションブランド「ハンドルームウィメンズ」のディレクションも手がける。著書に『大人のための かしこい衣服計画』『頑張らないおしゃれ』(ともに主婦と生活社)がある。
Instagram @itakuranaoko
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