大人のコート、どう選ぶ? どう着こなす?
2月も残すところ、あと数日。春一番が吹いた街もあるようですが、朝晩はまだまだ冷え込む日もありますね。板倉直子さんのデイリースタイル第4回は、この時季ならではの板倉流コートスタイルをお届けします。冬のコーディネートの軸となる大物アイテムですし、お値段もはるるだけに、納得のいくものを選びたい! 板倉さんは、いったいどんな視点でセレクトしているのでしょうか?
「スティアンコル」のウールコートは、3年間悩んでやっと買ったもの。「大人になったら、着たい服 2016秋冬」でもご紹介しましたが、あちらではトルソーに着せて付属のベルトを締めているのでもっとエレガントな雰囲気でした。ベルトなしで着用するとこんなふう。このシルエットなら太目のボトムにも合わせられます。コートに限らず買い物をするときは、この季節には何が必要か、手持ちの服なら何と組み合わせられるか、を本気で考え抜きます。せっかく買ったのにほとんど着ない……という無駄をなくして、効率のよいクロゼットを作るには、買い物をする前のこのシュミレーションが大切です。
この日は、東京出張から帰った翌日だったかな? 東京に比べると地元・松江は気温が低く感じて、今シーズン初でダッフルコートを着ました。ダッフルコートというと、学生っぽいイメージがあるかもしれませんが「グローバーオール」のこのコートは、スリムなシルエットで、フードもやや小さめ。襟まわりがコンパクトで、上品な印象で着られます。シックなコーディネートのはずし役として、大人にこそおすすめしたいダッフルコートです。
最近、注目しているのがリネンのガウンコートです。「ガーデンズオブパラダイス」のブランケットリネンのダウンコートは、暖かいうえ、しなやか素材なので、室内でもガウンのようにはおれるのがお気に入り。通勤のときは、インにダウンベストを重ねて更に暖かくしました。
長め丈の「マンド」のトレンチコートは、長年愛用しているもの。ずいぶん着こんで汚れが気になったので、数年前に自宅で洗ってみました! 独特の色落ちを出すために、あえてネットには入れずに洗濯機へ。タフな素材だからこそのお手入れですが、汚れもスッキリ落ち、良い感じに仕上がりました(笑)。以来、ときどき自宅で洗っています。
寒い~、寒い~といいながら、アウターのおしゃれはこの時季ならではのお楽しみ。自分に必要なものをじっくり吟味して(ときには数年がかり!)、とことん着たおす(自宅で洗濯も!)板倉さん、流石ですね~。
次回の更新もお楽しみに!
Profile
板倉直子
島根県松江市のセレクトショップ「Daja」ディレクター。仕入れから販売までを手がけ、トラディショナルをベースに自分らしい着こなしを提案している。『大人になったら、着たい服 2015春夏』の表紙モデルとなり、人気沸騰。2015年12月、初めての著書『大人のための かしこい衣服計画』が好評発売中。
肩の力を抜いた自然体な暮らしや着こなし、ちょっぴり気分が上がるお店や場所、ナチュラルでオーガニックな食やボディケアなど、日々、心地よく暮らすための話をお届けします。このサイトは『ナチュリラ』『大人になったら着たい服』『暮らしのおへそ』の雑誌、ムックを制作する編集部が運営しています。