ひとりなのは自由であって、淋しいことではないわ Vol.2 モニカ カスティリオーニさん
これが私の個性
何も気にすることはない
ニューヨークでは、モニカのリングは、身につけることができる彫刻、アートピースとしての評価も高く、ニューヨーク近代美術館、メトロポリタン美術館、クーパーヒューイット国立デザイン博物館、ブルックリン美術館などメジャーな美術館のギフトショップにも並んでいる。男性ファンも多いそうで、特にリングのコレクションはアートピースを選ぶような感覚で、自分に、パートナーに、購入していくのだという。
私がモニカと知り合って間もないころに「指が太くて、リングはあまりつけないの」とモニカに話したことがあった。すると、すかさず自分の両手を私の目の前で広げて「私の指も太いでしょう。でもこれは個性。何にも気にすることはないわ」と一笑されてしまった。確かに、モニカの指は女性らしい華奢な指ではないのにリングがよく似合っている。リングは彼女の手の表情を豊かにしている。
「私のリングは、指が細くても太くても、誰にでも似合うの」そう言って私のリングを一緒に選んでくれて以来、私の指のコンプレックスは、モニカの指輪を付けると魔法のように消えてしまう。
モニカを訪ねた日は晴天で、おしゃれの撮影は外に出ない? と提案したら「もちろん!」と元気な声が返ってきた。木漏れ日の中、シャイな性格のモニカにはめずらしく、親しい友達にしか見せない満面の笑みがこぼれる。
時にジョークを交えながらポーズを取るモニカに「おしゃれの基本アイテムって何?」と声をかけてみると「ブラックのワンピース、帽子、ブーツ、リュック。そこにロングカーディガンやジャケットを合わせる。ふんわりとした甘いワンピースでも『足元はハードに』が私のスタイル」。
photo:GION text:ASAKO UENO
Profile
モニカ カスティリオーニ
イタリア・ミラノ生まれ。ニューヨークとミラノを拠点に活躍するジュエリーデザイナー。18歳でジュエリーデザインの道へ。キャリア38年。ブロンズ素材にこだわるモニカのジュエリーはモダンでエレガント。アートピースとしても評価が高く、日本にもファンが多い。
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