【これぞ大人のジャケット】決め手はデコルテ~肩のラインです
【冬から春へとつなぐ服③】
島根県松江市でセレクトショップ「Daja」を営む板倉直子です。
【冬から春へとつなぐ服】の3回目はダークネイビーのジャケットを取り入れた、スタンダードなコーディネートをご紹介します。
今週は2月4日(月)から8日(金)まで5日間連続でお伝えいたします。
春になるとコート以外のアウターを着る機会も増えますね。
お仕事の時や少しキチンとした場所へのお出かけの時に、仕立ての良いジャケットがあると重宝します。
本格的なテーラリングの技術によって仕上げられた「ハンドルームウィメンズ」のジャケット。
ネイビーよりさらに濃い色合いのダークネイビーが、トラディショナルをより辛口に見せてくれます。
ジャケットに合わせたのはチルデンニットとボーイズチノ。
どれも普遍的なアイテムですが、ジャケットと着合わせると新鮮な魅力を感じます。
ショート丈のニットと少しゆったりとしたデザインのチノパンは、とてもバランスが良いと思います。
肩パッドの入っていないナチュラルショルダーのシルエットは、デコルテから肩山にかけて美しいラインを描きます。
この美しいシルエットを肩パッドを使わずに作り出すのは、高いテーラリングの腕を持つ工場でも難しい技術なのだとか。
オーダーメイドのような美しい手仕事を重ねた衿と肩まわり。
キチンと見えるのに着心地も楽で、一日中着ていても疲れません。
さらに特筆すべきは生地の良さ。
イタリアのVitale Barberis Canonico 社製の最高級サージを使用しています。
なめらかな肌触りとしっとりとした光沢のある素材は、耐久性と高級感の両方を兼ね備えています。
裏地にも滑りの良い最高級サテンが使われています。
ハーフライニング仕様になっているので秋・冬・春の3シーズンと、長く着ることができます。
袖口のボタンは飾りボタンではなくちゃんとホールが開いています。
レディスのジャケットには珍しい、本格的な本切羽仕様になっているのも嬉しいところ。
春になったらボタンを外し、袖をまくって着ることができます。
ダークネイビーのジャケットには、温もりを感じさせる天然素材のナットボタンが付いています。
南米エクアドル原産のタグア椰子の実の種から作られるナットボタンは柔らかな光沢があり、使い続けると更に艶が増していきます。
暖かい日はジャケットをカーディガンに替え、コーディネートを軽やかに。
インに着ているチルデンベストは、シャツと合わせてトラディショナルに着ても良し、カーディガンと合わせてツインで着るのも女性らしくて素敵です。
紺ブレやチルデンニット、チノパン、ローファーといったトラディショナルなアイテムは、たまにシルエットを変えたりバランスを変えたりして、今の気分に合うように意識的に変化をつけています。
そうすることによって、昔から大好きな服が、大人になっても好きでいられるような気がします。
これから春物を揃えるときに、目新しいアイテムではなくベーシックなアイテムを買い直すのも良いかもしれませんね。
・・・
Canonicoダークネイビージャケット
「HAND ROOM WOMEN’S」
¥55,000+tax
*こちらの商品は2月中頃入荷予定です
チルデンベスト
「HAND ROOM WOMEN’S」
¥22,000+tax
*こちらの商品は2月上旬入荷予定です
チルデンカーディガン
「HAND ROOM WOMEN’S」
¥32,000+tax
*こちらの商品は2月上旬入荷予定です
ボーイズチノ
「HAND ROOM WOMEN’S」
¥18,000+tax
*こちらの商品は2月末頃入荷予定です
ベレー帽
「utilite」
¥5,500+tax
プチパールネックレス40cm
「Toile」
¥15,000+tax
ライス型パールネックレス45cm
「Toile」
¥12,000+tax
ローファー
「G.H.BASS」
¥20,000+tax
Profile
板倉直子
島根県松江市のセレクトショップ「Daja」ディレクター。トラディショナルをベースに自分らしい着こなしを提案している。著書に『大人のための かしこい衣服計画』(主婦と生活社)。この連載では、2月、4月、8月、10月に1週間特集として登場予定。
肩の力を抜いた自然体な暮らしや着こなし、ちょっぴり気分が上がるお店や場所、ナチュラルでオーガニックな食やボディケアなど、日々、心地よく暮らすための話をお届けします。このサイトは『ナチュリラ』『大人になったら着たい服』『暮らしのおへそ』の雑誌、ムックを制作する編集部が運営しています。