小松貞子さんに聞きました 大人の靴は、たくさんなくていい。vol.2
おしゃれな人は靴にこだわる、とよく聞きます。でも小松さんは、「これから持つ靴は、ほんの2~3パターンあればいい」といいます。ご自身が愛用している3タイプの靴を見せていただきました。
photo : 和田直美 text : 一田憲子
1.「セッシュー」のスリッポン
履きやすいフィット感と小さな遊び心を
やわらかい羊の革で作られたスリッポンは、甲の部分が長く、足をしっかり包み込んでくれる。カジュアルな装いにゴールドやシルバーの靴を合わせると、おしゃれ度がアップ。「ぺたんこなのに、足を入れると立体的に。それが木型のいい靴の特徴です」と小松さん。
「黒の一足は、脱いだときに内側のゴールドがチラリと見えて格好いいの」。足の形になじんでくれるので、履いていて疲れない。受注生産 各 ¥24,000
2.「レペット」のダンスシューズ
足にやさしい靴は、ひとさじの女らしさを
デニムなど、マニッシュなコーディネートでも、足元だけは少し女らしくしたい。そんなときに小松さんが選ぶのが「レペット」。甲が浅く足先を華奢に見せてくれるバレリーナシューズ、足にフィットするダンスシューズ“ジャズ”、エナメルのローファータイプの3種を愛用。
左の“ジャズ”は同じ形で白、黒の2色をコーディネートによって使い分ける。バレリーナシューズはラメ感のある海老茶色が気に入って。右のローファーは横ベルトがあるので、脱げにくく足にフィットしやすい。
3.白いスニーカー
たくさん歩く日と、足元をはずしたい時に
幅がやや狭めなところが気に入っているというのが、「アディダス」“スタンスミス”の復刻版スニーカー。「ユードット」の白いスニーカーは、無駄な飾りが一切なく、シンプルなのでどんな服にも合う。どちらも、きれいめコーデのはずしアイテムとしても活躍している。
「“スタンスミス”は今のモデルより、昔のデザインのほうが華奢なんです」と小松さん。クラシカルな形で細めのシルエットなので、足元が落ち着く。スカートなどをはいたときに、あえてスニーカーにすることも。
『大人になったら、着たい服 2016春夏』より抜粋
Profile
小松貞子
1954年生まれ。企画を中心に一貫してファッションの仕事を続け、携わったブランドは「カルバン・クライン」「アスペジ」など多数。現在はご自身のブランド「R」のデザインを手がけている。
肩の力を抜いた自然体な暮らしや着こなし、ちょっぴり気分が上がるお店や場所、ナチュラルでオーガニックな食やボディケアなど、日々、心地よく暮らすための話をお届けします。このサイトは『ナチュリラ』『大人になったら着たい服』『暮らしのおへそ』の雑誌、ムックを制作する編集部が運営しています。