チクチクしなくてあったかい「セント ジェームス」のダブルフェースセーター
名作と呼ばれる映画には、必ずといっていいほど実力派の脇役が存在するもの。それは、おしゃれも一緒です。一見何げないのに、実は丹念にこだわって作られたアイテムたちは、主役を引き立てるための十分な腕前を持ち合わせています。この連載では、そんな“おしゃれの名脇役”にスポットライトを当て、王道のものから隠れた逸品まで、幅広くリポートしていきます。
今年、ブランド創設130周年というアニバーサリーイヤーを迎えたのが、フランス発ブランドの「セント ジェームス」。フランス政府が、国内で生産を続け、伝統工芸を推進する優秀な企業に発行しているEPVラベル(無形文化財企業ラベル)も授与され、信頼の証となっています。フランス本社工場で、近代的なシステムと手作業を併用しながら、一着ずつていねいに作られている様子がこちら。
有名なのは、ボーダー柄のカットソー“ウェッソン”ですが、冬になるとその人気を上回るアイテムが登場するとの情報を耳にし、代官山店店長の中里 啓さんに伺ってみると……。
「“ウェッソン”とほぼ同じ形で作られているセーターがそれですね」
「セント ジェームス」ダブルフェースセーター各¥16,500~
※商品の価格は2019年11月現在のもので、表示は税抜きです。
確かに、首回りが上品に見えるボートネックはそのまま!
左の上腕には、おなじみのロゴもついています。
表面は、なめらかなウール素材。
裏をめくって見てみると……
起毛したコットン素材がお目見え! “ダブルフェース”の所以は、このウールとコットンの2枚仕立てだったのですね。
「ウールのチクチク感が苦手という方も、これなら着られると大好評で、リピーターさんが多いアイテムに。表地がボーダーのものは、生地の都合上、裏は起毛していないコットンを使用しています」
2枚仕立てなのにスッキリ軽やか! カットソー感覚で着られるのも魅力です。
「ジャストサイズできれいめに着たり、サイズアップしてゆとりをもたせて着こなしたり。ユニセックス展開なので、お好みのシルエットを探すこともできます」
約40年前、日本に上陸して以来、フレンチカジュアルのブームの際は欠かせないブランドとして取り上げられ、何回かあったブームが去った今でも定番として根付いている「セント ジェームス」。ダブルフェースセーターは、約10年前にリリースされて以来、形は変わっていないそう。その確かな高品質と変わらない安心感が、愛され続けている理由なのかもしれません。
photo:花田 梢 text:三宅桃子
TEL:03-3464-7123
MAIL:info@ouessant-jp.com
https://www.st-james.jp/
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