女性でも着てみたいと思ってしまうメンズ服がズラリ「CLOTH&CLOTHING(クロース&クロージング)」
【5日間特集】「アナベル」伊佐さんの、たまプラーザお店リレーvol.1
今日から5日間特集でご紹介するのは、本Web連載「おすすめ帖」でおなじみの「アナベル」伊佐洋平さんによる、ご近所で親交のある素敵なショップのご紹介。緊急事態宣言を受けて短縮営業をしているお店ばかりですが、オンラインショップなどの営業でも頑張っておられます。そこで「コロナに負けるな!」の気持ちを込めて5つのお店をWebを通して応援するこのコラム、ぜひご覧ください。
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photo:川本浩太 text:伊佐洋平
今回は、普段からたまプラーザで仲良くしている5件のお店をあらためて訪問し、オーナーさんたちにいろいろとお話を伺いました。今日はメンズセレクトショップ、「CLOTH&CLOTHING(クロース&クロージング)」のご紹介です。
「布」と「衣服」を英語表記にした場合の頭文字である「C」に注目して、お店の顔となるロゴをそれはそれは長い間考えていたようです。しぶとく考え続ける彼の姿が容易に想像できる。
2つの「C」は、衣服には欠かせない存在である「布」が重なり合う姿や、布から衣服が出来上がる姿、そして少し飛躍しますが、メガネの印象が強いご自身と、視力検査の「C」のロゴが少し頭をよぎり、2つの「C」が重なり、少しずれた姿がロゴとして完成したという。ショップカード下方に見られる「美しが丘の洋品店」という細い字体の表記とあいまって、彼の表現したいメンズファッションを象徴しているようで、そのセンスが覗える。
お店のオープンは昨年、2019年11月のこと。古着店でのアルバイトから始まり、大手のセレクトショップで経験を積み、一時期は大好きな洋服の製造工程を見てみたい一心で、商社メーカーに勤めたこともある。小売りとメーカーの両方を経験したことで、より自身でお店をやりたいという思いは募ってきたという。
様々な角度から洋服を扱うことで、より重要なことに気づかされたようだ。それは、自分が仕事として洋服を扱うとき、何をしたら社会に少しでも貢献ができるのだろう? そんな素朴な疑問に思い至ったのだそう。これはファッション業界全体の命題なのかもしれません。
彼は洋服を通して共感できる人たちが集まる場所を作ることで、それを実現したいと考えたそうだ。
洋服をたんなるモノとして売るのではなく、生地をはじめとするモノつくりや個性的なデザイナーの物語など、その背景も伝えられるお店になりたいと考える。
そして理想としているのは、「理屈は後まわしでもいい」ということ。感覚的に手に取っていただき、気に入ってもらい、後から理屈がついてくる。そういう接客ができるお店にしたいと考えているそうです。
彼の言葉でとても印象的だったのは、「振り返りの部分を大切にしたい」という言葉。時間が経って振り返った時、本当に良かったと思える存在を目指したいと。
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ほぼ全ての生地を自ら作り、洗練された大人服を提案する「MARKAWARE(マーカウェア)」。ベテランでありながら、どこか軽快で、着てみると芯の強さを感じさせる日常着、「dip(ディップ)」。わたくしも個人的に愛用するブランド、「MITTAN(ミッタン)」。アナベルでレディースを展開する「NO CONTROL AIR(ノーコントロールエアー)」。パッと見渡した時、メンズにはなかなかない、個性的なセレクトであることがわかります。彼自身を投影した、説得力のある内容です。まずは感覚に身を任せ、選んで着て、その先の物語はその後で、オーナー店主である瀬古洋平さんにお尋ねください。
横浜市青葉区美しが丘1-10-8 第一みなもとビル2階 2-C
https://www.cloth-clothing.com/
Instagram:@cloth_and_clothing
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