大の紅茶好きも納得「teteria(テテリア)」の茶葉
~in-kyo(インキョ)より vol.10~
今でもお店で紅茶をいれるときは少し緊張する。どこか「きちんとしなければ」とピッと背筋が伸びる感じ。いやいや、コーヒーだってその都度美味しい1杯をいれようと思ってドリップしている。何が違うのかと問われると、具体的にコレというものはないのだけれど、なんとなく「ピッ」が違うのだ。
そんな私でも、以前よりはほんの少し自身を持って紅茶をいれられるようになったのは、「teteria」の大西進さんに出会ったお陰。基本の部分さえおさえていれば、もっと自由な紅茶の世界が待っているんだと思うと味の好みも味わい方も、楽しみ方が広がるということを教わった。茶葉の美味しさはもちろんのこと、道具なども然り。吉田直嗣さんのティーカップとの巡り合わせも「teteria」の紅茶があったからだ。
ある日、お店に上品な年配のご婦人がいらして、コーヒーを注文して下さったことがあった。その方は大の紅茶好きだという。美味しい紅茶しか飲みたくないから、外で初めて入るお店では紅茶ではなくコーヒーにするのだとか。
「次回はぜひ紅茶を」とおずおず言うと、二度目のご来店の際は覚えて頂いたのか、紅茶を注文して下さった。いつも以上の緊張感。お出ししたのはストレート向けのアッサムティー。「teteria」の定番の茶葉で、このさり気ない甘みとやわらかな渋みがスルスルと飲みやすくて、個人的にもお気に入りの紅茶だ。
さぁ勝負! などと意気込むような気持ちは押さえてサッと差し出すと、吉田さんのカップに注がれたアッサムティーを口にしたご婦人が「あら、美味しい」とひとこと。もうそれだけで十分。
日々の暮らしの中で、月日をともに積み重ねたくなるような器や生活雑貨が並ぶ店。日常着や、おいしいもののセレクトも人気。「今日のひとしな」のコラム執筆は、店主の長谷川ちえさん。
福島県田村郡三春町9
TEL:0247-61-6650
10:00~17:00 水曜・木曜定休
http://in-kyo.net
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