甘いものが食べたい休日の朝ごはん
「手乃音(てのね)」本郷千明さんvol.3
こんにちは。
連載三回目は、甘いものが食べたい休日の朝ごはんです。
夫婦二人そろって大の甘いもの好き。
大人になってからは流石に朝ごはんにケーキは食べませんが、子供の頃は父が夜遅く買って帰ってきたケーキを朝ごはんでパンの代わりに食べて学校へ、なんてことも平気な子でした。
そんな感じですので、今も休日で時間があるときの朝ごはんはパンケーキを焼いたり厚切りフレンチトーストをじっくり焼いたり。
最近、近くにフルーツサンド屋さんができて毎日行列らしい、と聞いて、なるほど、朝ごはんは通常パンとフルーツ、だったら一緒に食べてもいいんじゃない?と、この日はフルーツサンドの朝ごはん。
切ったときの断面を考えながらフルーツを並べるのも楽しいもの。(詰めが甘いので、右の苺サンドは苺が逆立ち 笑)
さらにできたサンドをどのうつわにのせようかな、と考える時間もまた楽しい。
ちょっとサラダを足して朝から甘いもの、の罪悪感を消してみたり。
こちらのカップのとりもと硝子店さんとボウルの中西健太さんは11月に展示会を予定しています。
中西さんのボウルはパッと見鋳物に見えますが、漆塗りに乾漆粉を蒔いた木のうつわ。
ご自身が好きな山登り用に考えられただけあって、軽くて割れにくいのでキャンプなど外使いにもピッタリです。
紅茶のミルクとドレッシングを入れたピッチャー、ティースプーンをのせた小皿などはポットとまとめてボードの上に。
一つずつバラバラ置くよりすっきりとして見えます。
こうした木のトレイやうつわについては店でもご質問をいただくことが多く、一番多いのが漆を塗っていないオイル仕上げのうつわには乾いたもの以外のせてもいいのか、またのせたとき染みはつくか、ということ。
手っ取り早く結論から言うと、何でものせられます。そして染みはつくこともあります。
こちらの写真のようなイチゴジャムだって、ケチャップやソースを使ったタコライスにだって使えます。
そして、こちらの場合薄く染みが付きます。
しかし、その染みは繰り返し使っていくうちに、またオイルでお手入れをしていくうちに自然に馴染んでだんだんと目立たなくなるのでさほど気になるものではありません。
こちらは形は違いますが、左が10年以上使っているものと右が新品のもの。
木は一つ一つ色合いが異なるので少々違いはありますが、左のトレイも使い始めは右のボードのような色合いだったと思います。
それが何度も使いオイルで手入れをするうちに左のような色合いに変わってきました。
黒く色が変わっているのは珈琲をこぼした染み。
この時はブラック珈琲で、さらにすぐに拭けなかったのもあってこのような染みに。
こぼしたときはもっと目立つ染みでしたが、オイルで手入れをしていくうちに少しずつ馴染んできています。
トレイは食べ物を直接のせるわけではないので(私はトレイとして使っていますが、うつわとして食べ物を直接のせても大丈夫です)馴染むのにも時間がかかりますが、うつわでしたら使うたびにどんどん馴染んで目立たなくなるのも早いです。
でも染みがついてもたくさん使っている証拠なので自分が作りあげた一点もの、と思っていただければいいのではないかな、と思います。
使った方がうつわも喜びますしね。慣れれば染みにも愛着が湧いて可愛く思えるものですよ。
それでもできるだけ染みはつけたくない、という場合は、作家さんがオイルを塗って仕上げてくれていますが、購入したらまず自分でももう一度オイルを塗ってから使い始めるとより染みがつきにくくなります。
日頃のお手入れ方法については長くなってしまうので、店で直接お尋ねくださいね。
また、気分を変えるためにたまに朝食らしからぬこんな盛り付けをすることも。
こちら、パフェのようですが、クリームに見えるのはヨーグルト。
カップの方は水切りせずそのまま、グラスの方は水切りをしたヨーグルトをこんもりと。
切って盛っただけの簡単グラノーラの朝食ですが、こんな風に盛り付けると朝からテンションも上がります。
果物も盛って牛乳や豆乳かけて食べれば一つのうつわですべてが終了。
さらにグラノーラも袋からではなく福山さんの蓋物に入れておけば盛り付けるのも楽しい。
スプーンは尾池さんのコーヒーメジャー。
長さが短くたくさん掬えるスプーンってなかなかないですよね。そんなときはコーヒーメジャーが活躍します。
掬う部分は深くてたくさん掬えるし、持ち手が短くてケースのふたもちゃんと閉まる。なかなか優秀なのです。
長くなりましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。
次回は最終回、我が家には珍しいご飯の朝食です。
〈今回使用したうつわと道具〉
左下から
・濱端弘太さん 漆塗りのオクトゴナル皿(長八角)
・岡野達也さん 木のオーバル花形皿(鉄媒染)
・小沢賢一さん くるみのカッティングボード オーバル
・工房kuromiyaさん 八角豆皿
・後藤義国さん 鎬ポット
・後藤奈々さん ピッチャー(把手付き)
・若菜綾子さん ピッチャー(把手なし)
・中西健太さん 黒漆の把手付きボウル
・鯨井円美さん グリーンのマグカップ
・酒井敦志之さん 鎬マグカップ
・とりもと硝子店さん ガラスのカップ(チリリカップ)
・刺し子屋トタコさん 刺し子のコースター
・丹羽花菜子さん 藍染のコースター
・里見裕子さん ティースプーン、下の写真中央下のマドラースプーン
・小塚晋哉さん ウォルナットのフォーク下の写真の木のスプーン
・尾池豪さん 山桜のフォーク、下の写真のコーヒーメジャー
真ん中下から
・鈴木美汐さん ラウル5寸皿(グリーンの縁取りの皿)
・中野明彦さん 白釉鎬皿
・戸田文浩さん 陶彩カップ(白いカップ)
・floresta fabricaさん タマアシグラス
・福山菜穂子さん 蓋物
・馬目隆広さん スクラッチピッチャー(ツートン)
・加賀雅之さん カッティングコースター
以上すべて取扱作家
全て私物ですので、現在は制作されていないもの、デザインが違うものもあります。
茨城県つくば市吉瀬1679-1
TEL:090-9304-8189
営業時間:11:00~16:00
営業日:火、金、土(展示会開催時は別日程)
臨時休業あり
ご来店前にHPカレンダーかSNS等でご確認ください。
Email:shop@tenone-teshigoto.com
HP:https://tenone-teshigoto.com/
Instagram:@_tenone__
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