夫と私のごはん

器店主の朝ごはん
2024.07.27

「ハセル」金子知世さん vol.4


こんにちは。7月の4週に渡り、器店主の朝ごはんコラム連載を担当しております器屋ハセルの金子です。いよいよ最後のコラムとなりました今回は、朝はコーヒーとパン派の夫と私の朝ごはんについてです。


朝私が起きてから一番に口にするのは白湯です。たまに白湯にレモン汁を絞って入れることもあります。この日は蕎麦猪口を選びました。欠けてしまった部分は5年ほど続けている金継ぎで自ら修理します。怪我をする心配がなければ欠けても敢えてそのままにしておくことも。器の雰囲気や壊れ具合で金継ぎするかしないかを決めています。



お気に入りのカップ類はざっくりと竹籠に入れてキッチンに置いていて、朝どのカップを使おうかと迷う時間が楽しみです。娘たちも喉が乾くとこの籠からカップを取っていき使っています。

さて私たちの朝に欠かせないコーヒーについてです。


手作業が好きな私は、娘たちのお弁当を作る傍らせっせと豆を挽き、ハンドドリップでコーヒーを淹れます。こういうことをしているから朝余計に忙しいのだと自覚しつつも、好きなので、続けています。


この日の朝ごはんはパン好きな次女が前夜から生地を仕込んでくれたチョココルネと、あんぱんです。パンはバスケットに入れるとより美味しそうですので焼き上がったらすぐにバスケットへ移動させます。


パンのほかにはじゃがいものポタージュとヨーグルトに旬の梅ジャムを添えたものをいただきました。ポタージュは最近ですととうもろこしも美味しいので数日分作って朝温めていただきます。スープは白い琺瑯鍋で温めてそのまま食卓へ出します。



スープの器はシンプルな白いとんすいをよく使います。お鍋の時ももちろん使いますし、デザートやサラダの器としても年中使っている出番の多い器です。ブラックペッパーはナラの木でできたクロックマイで必要な分を潰して使います。少し手間ではありますが、キッチンに出しておいても木の温もりが感じられ、可愛らしい姿ですし、娘たちに胡椒潰しておいてもらえる?とお願いすると喜んでやってくれます。胡椒に限らず、チャイなどのスパイスと砕く際にも使っています。


 



さて4回に渡り我が家の朝食の風景をお伝えしてきました。とてもシンプルな朝ごはんばかりですが、だからこそ手仕事の器や道具の良さが少しでも伝わるといいなと思います。食事は生きていくことに欠かせないことで、生活の中で一番大切な時間と言ってもいいと思っています。慌ただしい毎日の中でも愛着のある器で食事をいただく。それだけでとても贅沢な時間です。器に限らずですが、いい物づくりの文化がいつまでも続いていくよう、微力ながらこれからも店を通して応援していきたいと思っています。最後までお読みいただきありがとうございました。


・井藤昌志さん delft plate/三度黒(木製)
・八木橋昇さん とんすい(陶器)
・尾形アツシさん 蕎麦猪口(陶器)
・安藤雅信さん カップ&ソーサ・カフェオレボウル(陶器)
・さかいあつしさん 匙(木製)
・その他 ヨーグルトの器(陶器・娘手作り)



・ケメックス ハンドブロウ 5 カップ (ガラス)
・松本寛司さん クロックマイ(木製)
・月兎印 ミルクパン(琺瑯)
・その他 バスケット(モロッコ製)

 

 

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ハセル

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