幸せいっぱいの土鍋で作る炊き立ての朝ごはん
「うつわと手仕事 廻り道」峯山真里奈さん vol.4
こんにちは。神奈川県鎌倉市で「うつわと手仕事 廻り道」という作家ものの器や、手仕事を扱う店の店主をしている峯山真里奈です。今日で最終回の我が家の朝ごはんをご紹介させていただきます。
この日の朝ごはんは、土鍋で作る炊き立ておにぎり。
朝から丁寧に炊き上げる土鍋ごはんからは、キッチンに白米の甘い匂いが充満し幸福度が満タンになります。
生きてきてこんなにも美味しいごはんを食べたことがないと衝撃を受けた壷田和宏さん亜矢さんがつくる土鍋で炊いたご飯です。
壷田さんの天草白磁のお皿に、塩むすびときゅうりの浅漬け。お米が光り輝いていて、薪窯で焼かれた白磁の真っ白ではない美しさと合い重なりとても美味しそう。
白磁皿 壷田和宏亜矢
なます皿は愛知県の外池素之さん。いつも挑戦的な作風で楽しませてくれる若手の作家さんです。
ハムエッグ皿は宮城県の陶工房しゅうとさん。
粉引の白と、しゅうとさんの工房裏で採れた石でできたカラシ釉の楕円皿。
しゅうとさんがハムエッグをのせるイメージで作られたうつわだから、おさまりも良く見栄えも美しくなりました。
箸置きはお気に入りの加地学さんのオブジェのような葉っぱの焼きもの。
もう一つは福谷美幸さんの豆皿。福谷さんの畑で採れた土で作られていていびつなフォルムが気に入っています。
買い付け旅の中でふと出会う、小さなものたちについつい目が行きがちです。偶然に出会えた面白いものを箸置きにしていることが多いです。
この日の朝ごはんは、この暮らしをいくつになっても大事にしたいと思わせてくれるこころあたたまる、朝ごはんとなりました。
最後に、この度は「器店主の朝ごはん」にお声がけいただきありがとうございました。料理に特に自信がある訳でもないのですが、私の朝ごはんの紹介を通して伝えたいことはうつわを楽しんで使っていただきたいということです。
わたしも作家もののうつわを使い始める際には、やきものの知識、テーブルコーディネートの所作などを勉強してから使わなければいけないのかなと身構えて考えてしまっていた部分もありました。ですがどの作家さんも皆、『日々使いでどんどん使ってほしいこんなうつわがあればいいな、と作るけれど使い方や料理の盛り付け方は、使う人の手に渡ったその日から使う人が楽しんでつかってほしい』と仰ってくださいます。
「廻り道」を通して、まずは若い方にも日本の作家さんのうつわとの出会いに興味を持っていただいて自分なりに楽しくうつわを愛でていってほしいです。そして、素晴らしい日本のうつわの文化が途絶えないよう、次世代に繋がっていってくれれば是幸いです。
お読みいただいた全ての皆さま、本当にありがとうございました。また鎌倉の地に遊びに来られた際は、ぜひ鎌倉大町の廻り道に立ち寄ってくださいね。
いつか、お会いできることを、楽しみにしております。
●壷田和宏亜矢 (土鍋/白磁皿/宮崎県)
●陶工房しゅうと(ハムエッグ皿(楕円皿)/宮城県)
●外池素之(なます皿/愛知県)
●安比塗漆器工房(汁椀/岩手県)
●川連漆器(汁椀/秋田県)
●加地学(箸置き/北海道)
●福谷美幸(箸置き/京都府)
●阿部始漆器店(お箸/秋田県)
神奈川県鎌倉市大町2-8-14
定休日:不定休のため来店の際は営業カレンダーを確認
営業時間:平日12:00-16:00、土日祝12:00-17:00
mail:mawarimichi.mm@gmail.com
https://mawarimichi-mm.stores.jp
Instagram:@mawarimichi_mm
肩の力を抜いた自然体な暮らしや着こなし、ちょっぴり気分が上がるお店や場所、ナチュラルでオーガニックな食やボディケアなど、日々、心地よく暮らすための話をお届けします。このサイトは『ナチュリラ』『大人になったら着たい服』『暮らしのおへそ』の雑誌、ムックを制作する編集部が運営しています。