【春の東京駅特集】③ 電車に乗ってちょっと海外。世界のおいしいものが集まる東京駅

おひとりさま外食
2026.04.08

4月の特集は、東京の玄関口「東京駅」をテーマにお届けしています。
案内役は、食の楽しみを知り尽くした サカキシンイチロウさん。著書『大人の東京おひとりさま外食』でもおなじみのサカキさんに、「ひとりで、いい時間を過ごせるお店」を教えてもらいました。

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食で味わう“非日常”


昨日の〈国内編〉では、「“京都”に行った気分を味わいたいときに、東京駅へ来る」と書きましたが、“海外”に行ったつもりになろうと電車に乗ることもあります。

東京駅改札外、八重洲側の地下1階から3階にある「グランスタ八重洲」。ノースタワーとサウスタワーをつなぐ2階部分のペデストリアンデッキは解放感抜群です。


『アメリカが足りないなぁ』と思うと、ボクは「ヤエチカ」に向かいます。
「Bubby'sヤエチカ(バビーズヤエチカ)」というアメリカ式のダイナーレストランがあって、そこのブランチがお目当て。

開店時間が午前10時。
お昼時にはちょっと早くて、店の売り物がアメリカンブレックファスト。卵料理にベーコンやソーセージ。じゃがいも料理がたっぷりついてトーストやパンケーキを選ぶことができるたのしい朝食プレート。

一日中提供される料理なのだけど、10時過ぎに食べるのが好きなんです。朝でもない、昼でもない。お腹が時差ボケするような時間に食べるアメリカ料理は、海外旅行につきものの時差ボケまで一緒に味わうことができるようで格別。その時間にはおひとりさまが多くて空気ものんびりしています。

お腹を減らして、シーザーサラダも必ず注文します。パルミジャーノやオリーブオイル、ニンニク、ビネガーをロメインレタスに塗り込めるようにまとわせた伝統的な作り方。ドレッシングがお皿を濡らすようなことがなく、食べ終わったお皿が乾いてきれいなことに、食べるたびにウットリします。

パイもおいしい。アメリカ仕様のどっしりとして甘くおいしい大きなパイ。お腹がいっぱいになったときにはテイクアウトもできるんですネ。“アメリカ土産”に買って帰って、家でのんびり食べるのもまた楽しい。


駅の真上のドラマチックレストラン

グランスタ八重洲2階にあるイタリアンレストラン「オステリア イル ヴィアッジオ」。

八重洲口には「ここが東京駅?」ってびっくりするようなドラマティックな場所があるんです。東京駅の八重洲中央口を出て、右手を見るとエスカレーターが目に入ります。上には大きな屋根がかかってどこか飛行場のターミナルのような風情が漂っている。エスカレーターを上がって正面に一戸建てのような建物が見えてきます。実はそこはレストラン。

「オステリア イル ヴィアッジオ」というイタリア料理のお店。

店の周りに緑の木々が並べられて、イタリアのリゾートホテルのレセプションが忽然と姿をあらわした……という雰囲気。大きな窓がぐるりとお店を囲っているから、オープンテラスのレストランにいるような気持ちになる。
なのに窓の向こうに見えるのは超高層ビルというのが、非日常の極み。
ドラマティックなレストラン。


これからの季節は、開放的なテラス席も気持ちよく過ごせます。


大人の財布が必要です。
けれど炭焼き窯で焼かれた肉や魚介、野菜のおいしさは格別。
気どらぬ、それでいて丁寧なサービスも心地良くって、自分で自分をもてなすようなシアワセ時間を味わえます。例えば、地方から東京へ出張したとき、帰りの新幹線に乗る前に〈ひとり打ち上げ〉で贅沢するのもいい。あるいは、地方から東京へ遊びに来た友人と、限られた時間でおいしいものを食べたいとき。東京駅隣接で気持ちが上がる、こんなレストランを知っておくと重宝します。ここは誰かと一緒に行く日のために〈おひとりさまで耕しておく〉に値するお店だと思います。



前菜、メインディッシュ、デザートから1品ずつ選べるプリフィクスのランチコース。強い薪火で焼き上げる白金豚のハーブグリルをメインに。


デザートはイタリア料理らしく、「クラシックティラミス」をチョイス。


人気再燃中の 「タコス」の専門店もあるんです

地下に潜って、改札を入れば、そこにはメキシコが。

「北出タコス」というカウンターだけのお店はどこかバーのよう。事実、メキシコのビールやクラフトビール、テキーラなどのアルコール類も充実しています。タコスにナチョス、ワカモレはどれも本格的な味わい。

ビーガンメニューまで揃っています。

ボクが好きなのは「フライドチキンとメキシカンライス」のプレート料理。コリアンダーにチリパウダー。南国風味のスパイスを使ったエキゾチックなフライドチキンとパラパラご飯。

添えられたフレッシュ野菜には砕いたコーントルティ―ヤが味、食感のアクセントに使われている。メキシコ料理って野菜とスパイスを楽しむ料理なんだなぁ……、ってひと口、そしてまたひと口。食べ終わる頃にはお腹が心地よい汗をかく。

飛行機代の代わりに入場料を払っていけるメキシコです。

 

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【春の東京駅特集】、いかがでしたか。あたらしい街での暮らしがはじまって、ふと、ふるさとの味が恋しくなったり。遠くへは行けないけれど、すこしだけ旅の気分を味わいたかったり。

そんなとき、東京駅という場所は案外、やさしく迎え入れてくれるものです。歩ける範囲に、おいしいものがぎゅっと詰まっていて、ひとりでも、さっと「いい時間」がつくれる。そんな心強さが、あの駅にはある気がします。

さて、わたしたち編集部ではXでもおひとりさま外食にまつわる、あれこれをちいさくつぶやいています。

「ここのお店も、ひとりで行きやすかったよ」
「あそこの定食、おいしかったなぁ」

なんていう、みなさんの「オキニイリ」もぜひコメント欄で、こっそり(あるいは堂々と!)教えていただけたらうれしいです。

それでは、また。今日もおいしい、ひとりごはんを。

おひとりさま外食【公式】(@ohitorigaisyoku)


撮影/有馬貴子

 

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\【おひとりさま】にやさしいお店をご紹介しています!/


定価:1980円(税込)
amazon / 楽天ブックス

 

著者:サカキシンイチロウ
撮影:黒川ひろみ・有馬貴子
デザイン:天池聖
マップ製作:重志保
協力:森有貴子
校閲:文字工房燦光
主婦と生活社刊

OSTERIA IL VIAGGIO(オステリア イル ヴィアッジオ)

東京都中央区丸の内1-9-1 JR東日本東京駅八重洲口(改札外)グランルール2F「グランスタ八重洲」
営業時間:月-土・祝前日 11:00-23:00、日・祝日 11:00-22:00
定休日:なし
HP:https://www.huge.co.jp/service/restaurant/italian/viaggio/

 

Profile

サカキシンイチロウ

Shinichiro Sakaki

1960年愛媛県松山市生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業後、店と客をつなぐコンサルタントとして1000社にものぼる地域一番飲食店を育成。語学力と行動力と豊富な知識で戦略を展開する。飲食店の経営のみならず、食全般に関するプロデュース、アドバイスを主な業務として活躍中。著書に『おいしい店とのつきあい方。』(角川文庫)などがある。毎日更新しているブログ「サカキノホトンブ」やnoteでも発信中。

肩の力を抜いた自然体な暮らしや着こなし、ちょっぴり気分が上がるお店や場所、ナチュラルでオーガニックな食やボディケアなど、日々、心地よく暮らすための話をお届けします。このサイトは『ナチュリラ』『大人になったら着たい服』『暮らしのおへそ』の雑誌、ムックを制作する編集部が運営しています。

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