タイ・古都チェンマイの自然素材を使ったスキンケアブランド「eavam(イーヴァム)」展が「組む東京」で開催

【金曜更新】おでかけ&お買い物情報
2022.04.08

今週の「おでかけ&お買いもの情報」は、『暮らしのおへそ』やデイリー連載『今日のひとしな』にもご登場いただいた「組む東京」さんから素敵なお知らせをお届けします!


 

eavam exhibition -自然素材のスキンケア製品と日用の品々-
2022年4月8日(金) ~ 4月16日(土)
12:30-19:00 組む東京


タイの古都チェンマイで、オーガニック・スキンケア製品を起点に日用の品々を開発、製造、デザインする「eavam(イーヴァム)」。
手がけるのは、大橋二郎さんと花岡安佐枝さんの日本人お二人で、工房での製造は、タイの女性たちの手仕事に支えられています。

今回、組む東京では、スキンケア製品の全ラインナップと日用品のシリーズ(eavam lab)をご紹介いたします。オンラインで品切れになっているものを含め、できたての品々が組むで展示販売されます。そして、今年もeavam の世界観をお伝えするVisual & Soundインスタレーションをご覧いただけます。


組むでeavamの展覧会をはじめてから、今年で三年目をむかえようとしています。出会いから今日まで、真っ先にeavamのファンになり、ヘビーユーザーになったのは、私たち組むのメンバーでした。
eavamを通して、地球の豊かさを受け取る。そんな充足感を日々感じさせてくれるeavam。

その本質をお伝えするのに最初にご紹介したいのが“アンフルラージュ”の技法です。eavamがこの方法でジャスミンバームを作っているということを聞き、はじめは耳を疑う思いでした。アンフルラージュとは、産業革命以前に行われていた天然香料を抽出する技術で、バームの上に生花を載せることを繰り返し、香りを移し採ってゆく手間暇のかかる方法です。使われるのは、アトリエ脇でスタッフの皆さんが手塩にかけて栽培されている無農薬のジャスミン。そうしてできあがったバームの香りは、私たちが一般的に知る溶剤で取り出したジャスミン香とは違い、透きとおったふくよかさを湛え、ジャスミンの香りとは、本来こんなに優しいものなのだと気付かされます。


産業革命以降、効率重視の指向の中でアンフルラージュの技術は消えました。その失われた技術を古い文献をたよりに復活させ、私たちに届けてくれるeavam。
利便性イコール人間の幸せ?という疑問は、常に心にあります。
その問いかけへの一つの答えを手渡してもらっている。そんな背筋を正す思いになるのです。


Photo: Kiyoko Eto

 

もう少し製品のご紹介をしましょう。

例えば石鹸。私自身もコロナ禍以降、それ以前より頻繁に手を洗うようになりました。洗顔に良質のものを使いたいというのは当然のことで、もともとコールドプロセス石鹸での洗顔の感触が大好きです。加えて、手洗いにもそれを使うことは、1日の中でも何度も繰り返されることだからこそ、とても大切な習慣となりました。


厳選された原料をじっくり熟成させて、保湿成分であるグリセリンをたっぷりと含んだ石鹸。余計なものは一切含まれないシンプルさ。潤いで汚れをゆるめて、洗い流してくれる優しい石鹸のおかげで、手洗いが心地よい時間となっています。


Photo: Kiyoko Eto

 

同じく洗い浄めるものとして、eavamはガスールも作られています。ガスールは、モロッコ産の天然クレイで、添加物など余分なものは一切はいっていません。


洗顔はもちろんメイクも落とせる洗浄力で、髪も含めて全身に使うことができます。豊富に含まれるマグネシウムなどのミネラルによる保湿性の高さが特徴で、肌の汚れやくすみを取り除いて肌理を整えながら、肌にみずみずしさと透明感を与えてくれます。
ガスールの粒子は水に溶けるとマイナスイオンを帯びて磁石のような状態になります。それがタンパク質や皮脂などの汚れを吸着し、穏やかに汚れを落とすのです。多くの洗浄料がアルカリ性か酸性であるのに対し、ガスールはほぼ中性のため肌に刺激を与えません。お肌が敏感な方にもぜひお試しいただきたいと思います。


このような品々を少しずつセットにして竹籠におさめたトラベルセットの形は、茶籠にインスパイアされたもの。この美しい竹籠は、eavamのスタッフが村の老婦人から伝統的な技法を学び、編んでいるということです。北タイと日本の美意識が出会い生まれたものの美しさは、eavamの本質そのものを表しているように思います。

この竹籠のように、タイの伝統的な技術を生かした品物に手刺繍のバッグがあります。北タイ少数山岳民族の刺繍の技術を受け継ぎ、eavamの女性スタッフたちが、ひと針ひと針丁寧に手刺ししたバッグ。


伝統的には鮮やかな色彩を使うということですが、eavamの感性により色彩は敢えて白と黒におさえられているため、かえって、糸の起伏が織りなす陰影の美しさが際立っています。刺繍は布の強度を高める実用性も備えながら、手触りはふっくらと柔らかく、視覚にも触感にも、他に例えようのない風合いが味わえるものです。
3種類のサイズと2種類のパターンに、それぞれ白黒。品物を手にしてお選びいただけます。(今回はオーダーではなく、その場でお持ち帰りいただけます。完売の際はご容赦ください。)


そして、上のような様々な物作りから自然に展開して生まれてきたのがeavam labの蜜蝋ラップなどの日用の品々。


このラップの基材は、チェンマイ郊外の村でハンドメイドされている特産の手漉き紙「クラダー・サー(サーペーパー)」です。
サーペーパの原料は、コウゾの仲間のカジノキの樹皮で、中国でも、日本でも、古くから紙作りに活用されてきた素材です。北タイでも、この木をつかった紙作りの歴史は600年ほどと伝えられ、ここでもまた、eavamによるタイの伝統技術への尊敬と、それを守り伝える意志を感じるのです。


Photo: Kiyoko Eto

 

シンプルで無駄のない、研ぎ澄まされた物作りに込められた愛情と感性と哲学。厳選された自然の恵みを素材とし、日本とタイの生活美学が根底にながれる品々は、身体感覚の深部に届き、静かな充足感で心身を満たしてくれます。

東京で手に取って品物を見ることができる貴重な機会です。ぜひお立ちよりください。

安佐枝さん、二郎さん、日本側の窓口を担われている細川景子さん、そしてタイの工房のみなさまに尊敬と感謝を込めて。


組む東京 eavam展 2021年4月

 

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eavam exhibition -自然素材のスキンケア製品と日用の品々-
2022年4月8日(金) ~ 4月16日(土)会期中無休
12:30-19:00 組む東京

場所 組む東京
東京都千代田区東神田1-13-16
お問い合わせ contact@kumu-tokyo.jp
http://www.kumu-tokyo.jp

会期終了後10日間程度、残った品物のみになりますが、
下記のリンクから通信販売をさせいただきます。
http://www.kumu-tokyo.jp/news/2022/2022416eavam.html

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