【ただいまハワイ#06】ハワイ生まれハワイ育ちの友人の本『ショーン・モリス ハワイローカルグルメ完全ガイド』を頼りに出かけたところ

暮らすように旅する Travel Hawaii
2023.12.07


構想約10年というと大げさですが、彼と知り合って20年以上。なんだかずーっと、いつか彼の膨大なグルメリストを一冊の本にまとめたいなと思ってきました。ショーン・モリスは、ハワイ生まれハワイ育ちのナイスガイ。PR会社の代表を勤めながら、大学時代から好きだった趣味の食べ歩きが高じて、ハワイきってのフードライターとして二足の草鞋を履き続けている、食べることが大好きな友人です。


彼の本の企画が通ったのは、パンデミック前の2019年。それからデータをまとめ、新たに2人で撮影にも出かけ、食べて、飲んで、インタビューをまとめ、書いて、ようやく形になりかかったところで、世界中をパンデミックが襲い、企画は頓挫。途方に暮れましたが、お互い諦めることなく、機会を待ちました。

そして2023年の初夏、すべてのデータを刷新、なくなったメニューなど洗い出し、ようやくショーンの本が完成したのです。あらためて、ハワイのみならず、世界中の食への溢れ出る愛情と知識の深さに驚き、感動した本作りでした。おかげでパンデミック中もずーっとハワイの情景と情報に浸ることができたし、ショーンのおかげで最新のレストラン&フード事情にも詳しくなれて、本当に楽しい時間を過ごすことができました。



世界の人々が少しずつまた旅に出かけ始めた頃、ようやく×100万回の気持ちがあふれた本が完成。満を持してとはまさにこのこと! これでようやく私もハワイに行けるなと思った夏の始まりでした。あとはハワイに行く日を決めるだけ。出来上がった本のページをめくりながら、あそこもここも、と付箋をつけました。今回は、その力作を頼りにいくつかのレストランに出かけてきました。

 


 

シンガポール生まれの汁麺
ラクサ


“ラクサ”というヌードルをご存知ですか? この本にも何度となく出てくる“ラクサ”とは、シンガポール生まれの汁麺。ココナッツミルクとトマトを合わせたようなエキゾチックなスープとシーフードが入った麺で、好みで辛味を加えて食べるもの。これはショーンが大好きな料理のひとつで、どこかでこれが食べられるとなったらハワイ中のどこへでも出かけて食べてきたらしいんです。で、ようやく“ラクサ”も市民権を得て、オアフ島のいくつかのレストランでも食べられるように(詳しくは本を読んでみてくださいね〜)。


今回は、旅中に数日、合流していた、ショーンとも古い友人で、私との共著もたくさんある内野亮さんからも“ラクサ”食べよう! との話が出たので、一番気軽に食べられるアラモアナセンターの「マカイ マーケット」内にある「SINGMATEI」に行ってきました。

昔は、マカイ マーケットってちょっぴり苦手だったんです。混んでいて、なんとなく薄暗くて。ところがずいぶん長い間足を踏み入れていなかったら、すごくきれいになっていて話題の料理も気軽にこうして食べられる、楽しいフードコートに変身していてビックリ。昔はよくショッピングに疲れ果てて寝ている家族とかもいたけれど、それもまぁ今思えばなんだか懐かしいハワイって感じがしてよかったかも。まぁとにかく、今のマカイマーケットはローカルと観光客の皆さんが入り混じって、いい感じににぎわっておりました。

で、このヌードルはどうだったかというと、それが衝撃的においしかったんです。つるっとした麺の食感と、スープパスタのようなトマトとココナッツミルクのスープも、コクがあるのに意外とあっさりで、やみつきになるのがよくわかる味わいでした。個人的には、お米に加えて炊いたりもしている、マメ科の植物の青色が美しい飲み物がおいしかったです。そしてこれは内野さんのおごりだったので値段は不明です。が、そんなに高くはなかったと思います(おごってくれるくらいですから、w)。

 


 

韓国焼肉店のスープ
スパイシーカルビチム


ショーンと奥様、ふたりの行きつけの焼肉屋さんにも連れて行ってもらいました! ここは、ショーンが大好きだった今はなき「ボドナムチプ」というお店の流れを汲む焼肉屋さん。オススメは特製醤油ダレでマリネードしたショートリブや、ご飯を入れて食べるのがおいしいスパイシーカルビチム。と、本人のコメントにもあったように、そっくりそのままオーダーしてくれました。


確かにマリネードしたお肉はやわらかくてシュッと口の中でとろける感じ。これはいくらでも食べられる!


スパイシーなスープはパンチがきいていたけれど、辛すぎず、もっともっとと食べ進めてしまう程よさ。これはショーンが好きなのがよくわかる味わい! ふたりはお肉を注文しないでスープだけ飲みに来ることもあるんだそう。そんな使い方も通いなれたショーンならでは。お値段がそれほど高くないのも、今のご時世、ありがたい。


お腹いっぱい食べた後は、近くのカフェでお茶(名前忘れました、ごめんなさい〜)。ショーンは臆すことなく、若者がたくさんいる店内にズンズンと入っていって、奥様と私の分のカフェをオーダーしてくれました。これがまたおいしい! 普段甘いコーヒーは飲まない派でしたが、そういう定義をいい意味で次々崩してくれたショーン。やはり現地ではおいしいものを知っている人に案内してもらうに限りますな。

 


 

ハワイで日本食を
食べたくなったら


この本は、地域ごとにレストランが区分けされているので、旅の間、今ここにいるってことは、あそこがあったなと思い出せるのがとってもよかった! 「カイムキショクドウ」は、その名の通り、カイムキというワイキキからそれほど離れていない地区にある日本食とお蕎麦のレストラン。


揚げ出し豆腐や唐揚げ、えびやタロイモの天ぷら、刺身などがいただける、日本の蕎麦居酒屋さんって感じのお店。滞在が長くなると、やっぱり日本食が恋しくなるのでこういうところを知っておくと便利ですよね〜。それと、ちょっとつまみたい、くらいの時にもちょうどいい塩梅でした。


ショーンは日系4世ということもあり、日本食が大好き。日本に来ると1日4〜5食、食べて日本のフードで体全体を満たして帰るんだそうで、この本にはそんなショーンの日本食愛も詰まっています。つまり、ハワイのおいしい日本食もきっちり紹介されているということ! 日本食が恋しいときにも、ぜひページをめくってみてください。

 


 

古きよきハワイなバーで
カクテルを


この本を編集しながら、次にハワイに行ったときには必ず行ってみたいと思っていたのがここ「HEY DAY」。ショーンにも「絶対、カオリが好きだと思う感じだよ〜」とは聞いてはいましたが、まさかここまでとは!


ここはクヒオ通りとアラワイ運河の通りとの間にある小さなホテル「ホワイント サンズ」内のレストラン&バー。今から15年くらい前に私もよく宿泊していました。



プールを囲むようにある2階建ての宿泊棟は変わらずでしたが、プールの周りは古き良きハワイを思わせるインテリアに大変身。ある意味、昔からオールドチックなイメージだったので、その雰囲気はあったのですが、作り替えられてさらにそのモードがくっきり出た感じ。


ちなみに内装などを手掛けたのはホテル「サーフジャック」と同じ方だと、ショーンの本に書いてありました。なるほどー、納得! とにかくこの雰囲気が楽しくて、思わず小躍りしてしまったくらい。ほんとステキでした!


プールの先にあるバーカウンターを囲むように配されたブランコに座って、飲んだり食べたりするんですが、ショーンの言う通り、酔っ払ってブランコから落ちないように(笑)、って、ほんと、その通り。


本当はショーンは私にここのフードを味わって欲しかったはずですが(ダウンタウンにある「フェテ」というレストランのシェフが監修しているお料理なので)、私の浮かれぶりを察知した友人たちは、こっちのほうがゆっくりできていいかもと、同じホテル内の隠れ家バー「グリーン レディ カクテル ルーム」に移動。


ここもまた異空間。昔のハワイの空気を感じるここで、カクテルを飲みながら明日はどうしようかと友人たちと盛り上がりました。


ちょっとムードのない私の家族が、缶ビールをオーダーしていてコラ! と思いましたが、まぁ、そんなことも許せるこの空間に、大興奮の私。


ちなみにこの隠れ家バーの名前にもなっているグリーンレディとは、1952年にウラジミール・トレチコフにより描かれた中国の少女の絵画のタイトル。どこかで見たことがある絵だなぁと思っていたら、デイヴィッド・ボウイが好きな絵画としても知られているもので、1990年にイギリスのバンド、チュンバワンバがリリースしたアルバム「Slap!」のカバーにも使われていたらしく、どうりで見たことがあるわけだと納得(わが家にはレコードとCDがとにかくなんだか、どっさりあるのでどこかで目にしていたみたい)。


いずれにしろ、この不思議な印象の絵は人々を惹きつけてやまないものだったようで、このバーもおそらく今後もローカルはもちろん、旅人たちを惹きつける存在になっていくんだろうなぁと思いました。


ショーンの本に案内されたようなハワイでのフード時間。前もってあそこに行こう、ここにも! と妄想するのも楽しかったし、現地で読み返すのもおもしろかった。さらに、帰国してからまた目眩く時間を胸にページを開くのも良かった、と手前味噌ながら、しみじみ実感いたしました。年末年始のハワイ、しばし妄想ハワイ続きの方、ハワイ好きの皆様にぜひ、手に取っていただければと思います。


『ショーン・モリス ハワイローカルグルメ完全ガイド』(朝日新聞出版)

 

←その他の「Travell Hawaii」の記事はこちらから

Profile

赤澤かおり

Kaori Akazawa

料理と旅、暮らしまわりのことを中心に執筆・編集を行う。ハワイ渡航歴150回以上。『THIS IS GUIDE BOOK IN HAWAII』『Travel Hawaii』(ともに主婦と生活社)、『Hawaii note ハワイ手帖』(KADOKAWA)などハワイにまつわる著書多数。最新刊は『人生にはいつも料理本があった』(筑摩書房)。
Instagram「@kaoriakazawa.akalohasunny

肩の力を抜いた自然体な暮らしや着こなし、ちょっぴり気分が上がるお店や場所、ナチュラルでオーガニックな食やボディケアなど、日々、心地よく暮らすための話をお届けします。このサイトは『ナチュリラ』『大人になったら着たい服』『暮らしのおへそ』の雑誌、ムックを制作する編集部が運営しています。

ページトップ