三重編vol.3 店主が厳選した商品とゆっくりと向き合える「古道具と手仕事BLEU PORTE(ブルポルト)」
日本のほぼ真ん中に位置する三重県。三重県といえば世界遺産の熊野古道や2000年以上の歴史を誇る伊勢神宮を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。「一生に一度はお伊勢参り」と江戸時代にはお伊勢参りが大流行しましたが、現代でも多くの方が参拝に訪れます。
産業都市でありながら豊かな自然を有する四日市にある複合施設「おやまだ文化の森」代表の林 謙助さんに執筆していただきました。フォトグラファーでもある林さんのセンスの光る写真と共に近隣のおすすめショップもご紹介いただきましたのでドライブがてら是非立ち寄ってみてくださいね。
3回目にご紹介するのは、三重県鈴鹿市にある「古道具と手仕事BLEU PORTE(ブルポルト)」さん。一点一点、店主杉野さんが厳選した上質な家具や生活道具を取り揃う唯一無二の古道具店だ。
お店に入ると、なんだか誰かのお家にお邪魔したような、日常をイメージできるような商品のディスプレイ。古道具店といえば所狭しに陳列した商品から宝探しをする印象があるが、ブルポルトさんは、ゆっくりと商品一つずつに向き合えるような感覚を覚える。
「こんな感じで使ってみたらいかがですか?という視点を大切に日々ディスプレイを心掛けています」。
自分の好きな空間を作り続けたら、今の空間に至ったと話す杉野さん。元々インテリアが幼少期から大好きで、小学校の頃から自分の部屋の模様替えを頻繁に行なっていた。息子さんが中学生になったタイミングで2006年にお店をオープン。
フランス語で〝青い扉〟という意味で「BLEU PORTE(ブルポルト)」という名に。実物の青い扉は、旧店舗時代のお店のトレードマークだったようだ。
「なるべくシンプルで、色がないものを仕入れるようにしています」。
商品の仕入れは、全て国内から杉野さんが良いと感じたものを仕入れ、ご自身で一点ずつ丁寧にメンテナンスや修繕を行い、店頭に並んでいる。
椅子やテーブルなどの家具が多い中、キッチン周りのものやガラス物、そしてそれら古道具に馴染む作家の作品も並ぶ。
「古道具って、仕入れた時はたくさん汚れがあって。でもそれをメンテナンスすることで全く表情が変わるんです。自分の手で蘇らせる感覚。そこがとても面白い」。
一つ一つに丁寧に向き合って、新しい命を吹き込むように手を入れ、店頭に並べるまでの過程を踏む。杉野さんが商品を手に取る際の仕草や言葉からは、いつも愛情を感じる。
「新しいものは、どうしても傷つけるのが心苦しくて。でも古道具はちょっとの傷でも味になり使うことができて、独特な温かみがある。そこにとても魅力を感じます」。
お店を始めて現在18年の今、ブルポルトさんが今後やりたいこと、チャレンジしたいことを聞いてみた。
「実は最近お店を改装したばかりなんです。その中で親しい友人と話していたのが、一人でちょっと時間が空いた時に来れる、第三の場所があったらいいなと。この雰囲気が好きと言っていただくお客様に少しでもゆっくりして頂けたらなと思い、一人でもお茶ができる空間を作りたいな、と想像しています」。
ブルポルトさんの今後の未来が楽しみです。鈴鹿市へお越しの際はぜひお立ち寄り下さい。
三重県鈴鹿市東玉垣町2850-23
OPEN:木・金・土 12:00〜17:00
※臨時休業あり
Instagram:@bleuporte2006
日本、〒512-1111 三重県四日市市山田町1901−1
日本、〒514-0125 三重県津市大里窪田町863−3 喫茶tayu-tau
日本、〒513-0814 三重県鈴鹿市東玉垣町2850−23
日本、〒510-1233 三重県三重郡菰野町菰野5062
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