高岡(富山)編vol.2 独創的な料理と美味しいお酒が味わえる「酒膳 とみかな」
富山県の北西部に位置する高岡市は「万葉集」の代表的な歌人大伴家持が風光明媚な景色を数多く歌に詠み、万葉ゆかりの地として有名です。400年余りの歴史を持つ「歴史都市」として歴史や文化が町の様々なところで息づいています。
今回の案内役は以前の連載で富山市の素敵なスポットをご紹介いただきました、生花店を営んでいる「Atelier ANORM(アトリエアノーム)」の西淵吏英さん。歴史都市高岡に是非足を伸ばしてみてくださいね。
お米と魚、お酒も美味しい富山県。海と山に囲まれた豊かな自然とゆったりとした穏やかな空気感に惹かれた夫婦が始めたのが、高岡駅から徒歩10分、御旅屋(おたや)通りにある「酒膳 とみかな」です。魚は県内で採れたもの、肉は酒粕を食べて育った牛、野菜や果物も県内の農家から仕入れるなど、富山の食材を使うことにこだわっています。
とみかなのお料理の特徴は調理法や素材の組み合わせにあります。野菜、果物、魚・肉を数種類独創的な発想で組み合わせ、一品一品ひと手間ふた手間かけて調理しています。それでいて奇を衒うことのない、和食の落ち着いた優しい味が温かな気持ちにさせてくれます。地元客も普段は刺身や焼き魚などで食べることが多い魚を、野菜や果物のソースを合わせた提案に新たな魅力を発見するなど、旬の食材を楽しんでいます。
氷見産のヒラメと紫芋の春巻き 市内農家の蓮根、胡麻のソースを合わせて。
帆立のしんじょの上に新湊産の紅ずわいがに カリフラワーの餡を合わせて。
食器類も富山県内の作り手に依頼しています。上の二品のお皿は砺波市の三助焼(さんすけやき)で大きさや深さ、立ち上がりなどを相談して作ってもらったそうです。その他富山市のお花畠窯や高岡漆器の折敷などを選んでおり、五感で富山を楽しめるお料理になっています。
そしてお料理と一緒に欠かせないのがお酒。米どころなので日本酒はもちろん、ワインやビールなど豊富に揃えています。県内のセイズファームやカナタワイナリー、オリジナルビール「NEIRO」は市内のクラフトビール醸造所、Latticework BREWINGに依頼しています。和食に合うように軽めに、クラフトビールの爽やかさも感じられるような仕上がりです。
古橋岳介さん・みゆきさんご夫婦は東京・目黒区で和食と日本酒のお店をやっていました。東京出身のみゆきさんは都会から離れて暮らしたいと思っていた矢先、岳介さんのかつての料理仲間が富山出身だったこともあり、いろんな縁とタイミングが重なって移住と富山での開店を決意したそうです。解体前の物件を見に何度か富山を訪ねたけれど、商店と民家がまだそこにある状態で内装を考えることは難しく、東京にいながらお皿の絵を描いたり建築資材とにらめっこしたり、大変だったけれど今となっては楽しかった思い出だと笑顔で話してくれました。
ゆったりとしたオープンカウンターからは店主の顔が見え、会話を楽しみながら食事ができます。店内の真ん中には2軒分の壁を壊しそれぞれの家を支えていた柱が残っています。カウンターとテーブル席を分けるパーテーションの役割も果たしています。
コース料理でのご提供となっているので、ご予約必須です。お電話またはホームページより前日までに予約をして、お腹を空かせてたっぷり楽しんでください。
富山県高岡市御旅屋町1202
営業時間:18:00-20:00(最終入店)
電話番号:0766-92-2415
定休日:不定休
https://tomikana.com
Instagram:@tomikana_takaoka
日本、〒933-0026 富山県高岡市片原町1145
日本、〒933-0029 富山県高岡市御旅屋町30−1
日本、〒933-0029 富山県高岡市御旅屋町1202
日本、〒933-0023 富山県高岡市末広町1014−15
肩の力を抜いた自然体な暮らしや着こなし、ちょっぴり気分が上がるお店や場所、ナチュラルでオーガニックな食やボディケアなど、日々、心地よく暮らすための話をお届けします。このサイトは『ナチュリラ』『大人になったら着たい服』『暮らしのおへそ』の雑誌、ムックを制作する編集部が運営しています。