シャツ作りとカフェオープンを同時に Vol.1 ホーチュニアコダータ主宰/コロモチャヤ店主 中臣美香さん

暮らしのおへそ
2017.06.28

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シャツのブランドとカフェを同時に立ち上げました。
特別じゃなくても、普通でいいんです。
難しいことにチャレンジするのではなく
着心地のよさや、おいしさや、美しさが
潜んでいることに
気づく人でいたいと思います。


普通のなかに東京吉祥寺の大通りから一本入った古いビル。
この2階に中臣さんが営む「コロモチャヤ」があります。
扉を開けて店内に入ると「えっと、ここは何屋さんだっけ?」
と思うかもしれません。

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左手は、ランチやスイーツが評判のカフェ右手は、
オリジナルのブランド「ホーチュニアコダータ」の
シャツをはじめ、シンプルな服を揃えた
セレクトショップです。

 おいしくておしゃれ。
このふたつを同じ目線でお客様に届けたい。
それが、中臣さんが、迷いながら、寄り道しながら、
やっと辿り着いたかたちでした。

 それにしても「ホーチュニアコダータ」って不思議な名前。
聞いてみると、ドクダミの学名なのだそうです。

「ある日ふと、ドクダミの白い花を見て、
なんてきれいなんだろう、と衝撃を受けたんです。
今までずっと見ていたはずなのに、
その美しさに気づきませんでした。
私が作るものも、そういう風でありたいなと思うんです」。
と教えてくれました。

 中高生の頃からおしゃれが好き。
特にシャツが大好きだったそうです。

「古着屋さんで見つけては買っていました。
特に昔の『ラルフローレン』のシャツが
お気に入りでしたね」。

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 服飾の専門学校を経て、地元長野から上京。
念願のシャツメーカーでデザイナーとして働き始めました。

「楽しかったんですが、だんだん違和感を感じ始めて……。
作っているシャツは、自分が思い描いていたシャツと違う。
このまま続けたら、洋服が嫌いになりそうだと思って」

 当時深夜まで働き多忙な毎日を送っている中で、
部屋をシェアしていた先輩女性が、
ご飯を作ってくれていました。

 

「週末はパンケーキを焼いてくれて、
それを食べながら、
こんなに幸せなことはないなあとしみじみ思ったんです。
食べ物で人を喜ばせるってすごい! 
それは、洋服よりずっとダイレクトに届くものだと
感じました。思い切って仕事を辞め、
カフェで働くことにしたんです」

Vol.2に続く

text:一田憲子 photo:有賀傑

『暮らしのおへそvol.22』

コロモチャヤ
東京都武蔵野市吉祥寺南町1-8-11 弥生ビル2F

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