宮崎編vol.1　木のぬくもりを感じるオーダー家具と雑貨のお店「クローナ」

宮崎牛やチキン南蛮、完熟マンゴーなど豊かな食材の宝庫でもある宮崎県。おいしい食事と南国ならではの大自然に癒される旅がおすすめですよ。
最近、宮崎市にはおしゃれで面白いお店が続々とオープンしているそうで、そのホットな情報を教えてくれるのは、オーダー家具と木工品、雑貨のお店「クローナ」の店主・大島純子さん。14年前から宮崎市でお店を営んでいる大島さんだからこそ知っている、地元の人に長く愛されているお店から最新のおすすめスポットまで、たっぷり教えていただきます。

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はじめまして。宮崎編を担当する大島純子と申します。

宮崎というと、マンゴーやチキン南蛮、焼酎やサーフィンといったイメージでしょうか。
九州の東南に位置する宮崎は、温暖多照な気候を活かした畜産や農業がとても盛んなところです。車で少し走れば海も川も山もあり、自然豊かで空も広く、人々ものんびりしています。そうなると都会のような刺激は確かに少ないのですが、ここ数年で個性的なお店がたくさん増えてきました。そしてそれをきっかけに、田舎特有の閉塞感を払拭するような”ムード”みたいなものが、ぐるぐると渦を描くように年々大きくなっている気がして、これからの宮崎を楽しみにしている一人です。

第１回目となる今回は、私の自己紹介も兼ねて「クローナ」をご紹介します。

私は宮崎の中心部で「クローナ」というオリジナル家具と雑貨の店を夫婦で営んでいます。
主人が家具職人で、主にオーダー家具を製作しています。プライベートでは小学生の子供がいる二児の母です。お店は14年目に入りました。

もともと事務所だった一室に自分たちで壁を作り、家具の作業場・ストックルーム・お店に分けました。

お店の薄い壁一枚隣が作業場なので、作業の機械音がうるさいことも多々ありますが、この臨場感、産地直送感を私はとても気に入っています。

お客さんの理想とする生活スタイルと現状の家族構成や間取り・暮らし方などをお伺いし、しっかりとイメージの共有をしてから、１台１台真剣に、そして、この家具がお客さんの元へ行くことを想像しながら丁寧に作っています。

家具は主にオークやウォルナットなどの無垢材を使用していますが、ご要望があれば他の木材や異素材の鉄や籐なども使っています。

クローナの家具はオイル仕上げで、この方法は、手で触れたときの暖かな木の質感を損なわいよう表面に分厚い塗膜を作らずに、木本来の自然な艶や色味、木目を活かすものです。そのため熱や水分、傷には弱いという一面もありますが、ちょっと気をつけて優しく扱ってもらえたらそれで十分です。家具は美術品ではなく生活の道具なので、多少の傷や汚れはおおらかな気持ちで受け止めてもらえればと思っています。
その生活の跡こそが風格になりオンリーワンになるのかなぁと。

買った時より使い続けた今の姿に愛着がわく、家族の一員になる、傷や汚れも生活の歴史になる。そんな風に末長く愛される家具を、これからも作っていきたいと思っています。

家具や木工品は県外発送や通販も承っていますよ。また一輪挿しやトレー、額縁などの木工品も製作しています。

もともと雑貨屋色が強いクローナでしたが、３年前にお店の広さを半分にして雑貨の取り扱いも減らしました。もっと家具メインでやっていきたいという意思の表れでもありますが、同時に、流行り廃りが高速化する時代の流れの中で、今一度、自分達のやりたいお店、在りたい姿を見つめ直したい、という思いもありました。

現在取り扱っている雑貨は少ないですが、長く付き合っていきたいものや、作り手の想いが感じられるもの、私がずっと好きなものをセレクトしています。

またお店をはじめた頃は「たくさんの人に来て欲しい、たくさんの人に好かれたい」と思っていましたが、その考えだと行き詰まることがよくわかったので（笑）、今は何度もリピートしてくださる方やクローナを信頼してくださる方と一緒に、お店も私たちも、年を重ねていきたいと考えています。

そうは言ってもずっと同じ商品ばかりでは飽きられてしまうので、自分の好奇心や五感を常にしなやかで健康な状態にしておくことが、実は一番大事な仕事なのかなぁと思っています。

ということで次回からは、そんな私の感性を刺激してくれる素敵な場所やお店を紹介していきますよ。どうぞお楽しみに。

text：大島純子

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