徳島編vol.15 素敵なモノ・コトに出会える場所『14g(ワンフォージー)』
text & photo : 森香菜子(KIGIPRESS/utanotane)
徳島市の中心部にある東新町のアーケード商店街。かつては賑わいをみせていた一帯でしたがシャッターが目立つようになってきました。そんな東新町商店街の角に建つヒラオカビルの2階に、ひっそりと光を放つ場所が『14g(ワンフォージー)』。自家焙煎のコーヒー豆を販売している『aalto coffee(アアルト コーヒー)』の庄野雄治さんとえつこさんご夫妻が営むお店です。
JR佐古駅前にある焙煎所『aalto coffee(アアルト コーヒー)』では店内でコーヒーを飲むことができなかったため、お客さんからの「コーヒーを飲める店をつくって」という声に応えて、2013年にオープンしました。
このビルの2階に『14g(ワンフォージー)』があります。イベントのお知らせを書いた黒板が唯一の目印。看板はどこにもありません。
黒くて大きな入り口の扉は、知らない人にとってはなかなか入りにくい存在感です。一見、何屋さんなのかもわかりません。「コーヒーを飲みに来るお客様はコーヒー屋だと思っているかもしれないし、パンだけを買いに来るお客様はパン屋だと思っている方もいるかもしれません。ライブの時だけ来られる方もいらっしゃいます。お客様それぞれにとって楽しんでいただける店であればいいと思っています」と、えつこさんは話します。
ほの暗い空間がゆっくり過ごすのにぴったり。落ち着きます。店内にはピアノも置かれていて小さなライブも開催されます。また、器や洋服などの展示会も。最近では、トークイベントや朗読会なども開かれたそう。次はどんな素敵なイベントを開いてくれるのか楽しみにしているお客さんも多いはず。毎月、様々なジャンルのイベントを開催しているのも『14g(ワンフォージー)』らしさのひとつです。
ドーナツやシナモンロールなど、フードメニューはコーヒーに合うものを。
パンはテイクアウトOK。紅茶、ワイン、オリーブオイルなども並びます。庄野さんご夫妻が「毎日使いたいもの、毎日使っているもの」を基準にセレクトしたアイテムたちです。「ワインもオリーブオイルも高級なものじゃなくて、毎日使えるもの、ずっと買い続けられる価格のものを選んでいます」と、庄野さんは話します。
もちろん『aalto coffee(アアルト コーヒー)』のコーヒー豆も販売しています。
照井壮さんなど、作家さんの器や道具も並びます。こちらも庄野さんご夫妻が自分たちの暮らしのなかで「毎日使いたいもの、毎日使っているもの」を。
着心地の良い洋服や靴として選んでいるのは、「NAOT(ナオト)」の靴や、「MAROBAYA(マロバヤ)」のシャツ、「mature.ha(マチュアー ハ)」の帽子など。徳島県内ではこちらでしか扱っていないものがたくさん置かれています。本やCDがあるのも、読書好きで音楽好きの庄野ご夫妻ならではのセレクト。
コーヒーを飲みに、パンを買いに、音楽を聴きに……お客さんによってここを訪れる目的はきっと違うのだろうけれど、訪れるたびにまた何か素敵なモノ・コトに出会えそうな予感がする場所。そして、次に訪れる時がさらに楽しみになる場所なのです。
→連載「地元おしゃれさんが 案内する 小さな旅」はこちらから
MAP:Ⓞ
徳島県徳島市東新町1丁目14 ヒラオカビル2F
TEL:080-6282-3266
営業時間:11:00〜19:00
定休日:火曜、水曜
https://www.facebook.com/14g.jp
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