今も昔も、私たちの生活の中に 「松野屋」の暮らしの道具

今日のひとしな
2020.10.29

~「ツクリテ」よりvol.29 ~

「松野屋」は、1945年創業の東京・日本橋にある老舗荒物問屋です。

荒物とは、ほうきやちりとり、ざるなど、少し前まではどこにでもあった日用品のこと。

「松野屋」は、国内やアジアの町に直接足をはこび、町工場や閑散期の農家などで作られている日用品などを仕入れると同時に、生産者とともに今の時代のニーズにあったオリジナル商品を開発されています。

手工芸品とはまた異なり、より人びとの日常の暮らしに根差した日用の道具である、荒物。暮らしを営むなかで、長い年月をかけて培われてきた日用品は、買いやすい値段で、実用的なものが多いのが特徴です。日常に使いやすく、今の暮らしにも取り入れやすいものばかりです。

エコバックが当たり前になった最近では、わたし自身もかごで買い物に行く習慣が根付いてきました。

篠竹市場かご (小)¥12,000+税、(大)¥16,000+税

そんな時に大活躍するのが、こちらの市場かご。篠竹もしくは鈴竹と呼ばれる、岩手県の山間部に自生している熊笹に似た細い竹で編まれた市場かごは、昔から変わらないしっかりとした作りでとても丈夫。たくさん買い物しても安心です。

買い物以外にもお部屋の収納として活用したり、小さなサイズは日常使いとしてお出かけの際に持ち歩くのにも最適です。はじめは青い竹の爽やかな香りを感じ、使い続けるうちに竹が段々と黄色く味のある風合いへ変化する過程も楽しめます。

アルマイトカレー皿(24㎝)¥1,200+税、アルマイトレンゲ ¥300+税

昔から給食の食器として一般的になじみがあるアルマイト製品、こちらも日常的にとても活躍しています。

軽くて扱いやすいアルミは、100年以上前から日本では家庭日用品として広く使われてきました。そのアルミをさらに腐食に強く、扱いやすくする‟アルマイト加工”は大正時代、日本の研究者によって発明されました。他の金属を付着させるメッキなどとは異なり、アルミそのものの表面を人工的に酸化させたものです。

落としても割れず、軽くて持ち運びしやすい手軽さと素朴な雰囲気は家庭ではもちろん、アウトドアでも重宝します。我が家のキャンプではアルマイトのお皿が定番です。小さなお子さま用としてもおすすめです。

アルマイト手付マッコリカップ(11㎝)¥600+税、(13㎝)¥700+税

持ち手付きのマッコリカップは、キッチンでの調理道具としてもとても便利です。切った材料を入れる為の小さなボウル代わりにしたり、また、直接火にもかけられるのでソースを温めたり、少量の野菜や卵を茹でたり……と小鍋のような使い方も出来ます。重ねたり、引っ掛けることもできるので収納がしやすいのも嬉しいところ。

トタン豆バケツ (大)¥1,500+税、(小)¥1,200+税

栃木の洗濯板ミニ ¥1,800+税

昔ながらの箒やバケツ、洗濯用品なども数多く取り揃えられています。

シダ庭ぼうき ¥1,100+税

特にシダの庭箒はお店、自宅共にとても重宝しています。コシがあり、適度なしなりがあるので隅の方まで掃きやすく、億劫な掃除も苦にならずに済ませられるのもこの箒のおかげです。

長野1玉小ぼうき¥1,500+税、ネパールちりとり¥1,000+

小箒は食卓のパンくずや勉強机のごみ集めに役立ち、サッと取り出してサッと掃除できるエコでスマートなアイテムです。そして、小箒と一緒に使うのに相性の良かったのはネパール産のちりとり。チープで少し粗雑な作りですが、なんだか可愛いアジアの荒物も個人的に大好きなラインナップです。シンプルで素っ気ない外見は特に好きで、歪みや仕上げの粗さにも愛嬌を感じます。

暮らしの中に溶け込みながら、私たちの生活に根付いていく「松野屋」の荒物雑貨。どんなに世の中が便利に進化しても、変わることなくこれらの日用品を作り続ける人々がいる……。その営みがとても大切でかけがえのないものだと感じています。それは今も昔も変わらない存在で、わたしたちの暮らしをそっと支えてくれているのです。

「松野屋」の日用品は店頭、(一部ですが)オンラインストアでもご覧いただけます。

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ツクリテ

北九州市門司区柳町2-6-29-101
TEL:093-342-9251
営業時間:11:00-17:00
定休日:月/日(第1・3)
https://www.tsukurite.info/
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