～「nagaya.」よりvol.1 ～

初めまして、徳島県徳島市で「nagaya.」という作家さんの器をメインにした雑貨店を営む吉田です。3月の「今日のひとしな」を担当させていただくことになりました。ひとしなの作り手の背景なども合わせてお伝えしていきたいと思っております。１ヶ月お付き合い、よろしくお願い致します。

第１回目にご紹介するのは、徳島のひとしなです。徳島は阿波踊り、鳴門の渦潮、すだち、藍染などが昔から有名ですが、実は最近は過疎地域の町づくりに注目が集まっています。というのも、徳島県は全国で人口が下から３番目、高齢化率は上から８番目……とある意味、日本の少子高齢化の問題の最先端を走っていて、その課題に取り組む自治体や団体が数多く存在します。その中で本日ご紹介するブランド「KINOF（キノフ）」も、徳島市から車で１時間弱離れ、町の人口の半数以上がお年寄りという上勝町で生まれました。

上勝町は山深い地域で、かつては林業が盛んでしたが、現在は高齢化や産業構造の変化で多くの杉が木材に加工されず放置されています。その杉の間伐材を使い、糸に加工して、織り上げた布を使ったブランドが「KINOF(キノフ／木の布)」です。


木材は家や家具など大きなものに使用されるけれど、もっと暮らしに身近で誰でも手に取りやすいものに使えないか、というアイデアから「KINOF」は始まりました。

上勝町で「KINOF」を立ち上げた杉山久実さんは、実は「nagaya.」の近くで長年おしゃれな洋菓子屋さんをご夫婦で営んでいました。しかし、パティシエの旦那様が長年の夢であったフランスで仕事をすることになり、店を畳むことに。杉山さんはフランスへ一緒に行くという選択ではなく、自分でやってみたかったことをしてみようと、上勝町で「KINOF」を立ち上げることになりました。その杉山さんのバイタリティとたくましさは、私にとって人生の一歩先を行く先輩だと尊敬しています。


「KINOF」の最初のプロダクトはタオル。木の繊維と聞くと、なかなか想像しにくいかと思いますが、普通の綿より少しシャリ感がありリネンに近い風合いでしょうか。

木の糸の性質として生地が通気性、速乾性に優れており、汗を吸水しても軽くてまとわりつかず快適にお使いいただけます。タオルのラインナップは、ミニバスタオル、フェイスタオル、ハンドタオル、ウォッシュタオルとなります。

「KINOF」ミニバスタオル4180円（税込）、フェイスタオル2090円（税込）、ハンドタオル1220円（税込）　

木の糸は油分を吸収する性質もあるため、石鹸を使わずに身体を洗うこともできるボディウォッシュタオルはオススメです。通気性と速乾性があるので、お風呂場でもカビにくく、抗菌性にも優れているため清潔に保ちやすいです。杉山さんによると、男性の愛用者も多いそう。プレゼントに良さそうですね。

「KINOF」ウォッシュタオル　1595円（税込）


また昨年のコロナ禍で新しく発売されたプロダクトが、マスク。徳島の藍染師の「Watanabe’s」とコラボし、藍染したモデルもあります。藍は抗菌消臭効果があると言われていますので、KINOFの布の抗菌性との相乗効果が見込まれ、布マスクの匂いがきになるという方にもぜひ使っていただきたいです。紐の先部分が洗うたびに少し解けてタッセルの用になるので、私はそれが逆にピアスのように見えて可愛いので垂らしています。気になる方は縫製部分に入れ込んでお使いください。

「KINOF」マスク　
ナチュラル　1650円（税込）、藍染　1870円（税込）

肌に直接ふれるものだからこそ自然素材のものが安心ですので、KINOFのタオルやマスクから、暮らしに取り入れて頂ければと思います。

それではこの１ヶ月、よろしくお願いいたします！

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