陶芸家・中里花子さんの器と「HJ GALLERY」のこれから

今日のひとしな
2021.08.31

~「HJ GALLERY」より vol.31 ~

今日は、これから取り扱いをさせていただく作家の方の作品を。

九州の佐渡にある唐津とアメリカのメイン州にある工房の二拠点で作陶されている、陶芸家・中里花子さん。そのどこか海外の雰囲気を纏うような独特の感性から生み出される唐津焼の作品たち。彼女が作るモダンな佇まいの器を見ていると、なぜかお洒落をしたくなるから不思議です。ファッション性を感じて、まるで服を選ぶように器を選び、盛り付ける。花子さんの器に野菜や魚などを盛り付けると食卓が一気に華やぎます。そして、とても美味しそうに見えて心が浮き立つ瞬間です。

唐津焼は、400年以上も前の桃山時代に始まったといわれていて、それまでは土を手でこねて作る「手びねり」のみだったのが、朝鮮半島から轆轤(ろくろ)を使った技術が入ることにより、器の生産性が一気に上がったといわれています。初期の唐津焼は日常的に使われる雑器でしたが、唐津焼の特徴であった質朴さと侘びの精神が相まってお茶道具としても高く評価され、京都や大阪などに販路を広げたことにより、西日本では「からつもの」と言えば、焼き物のことを指すまでに。

その唐津焼をルーツにしながらも、そこに彼女の感性が加わって生み出される美しい器たち。優美なラインは360度回して眺めてみたくなるし、そこに光を受けた時の佇まいにも見惚れます。さらに、私は彼女の青色の奥深さにも心奪われていて、淡い青色はまるでデニムのような雰囲気。彼女の色の感覚にも目が離せないです。シンプルな表現をすると、とてもお洒落です。極力削ぎ落とされたようなシンプルでストイックな器たちは、とても美しいし、いつまでも愛情を注げそうな気がします。

私はシンプルさの中に加わる花子さんのエッセンスが、日常を華やかなものにしてくれて、心の豊かさへと一瞬で連れて行ってくれる感覚がとても好きです。手に持っていただくとその軽さに使いやすさを感じてもらえると思います。これから「HJ GALLERY」に並ぶ花子さんの品々が、どんな風景を生み出してくれるのか、今から楽しみでなりません。 

今日でいよいよ、この「今日のひとしな」が最後の日になります。ここまで読んでくださった皆さま、本当にありがとうございます。私が「HJ GALLERY」で取り扱う品々について、想いの全てを詰め込みました。31個全部とまでは言いませんが、もしお店に来られる機会があるようでしたら是非手に取ったり、着てみたり、食べてみたりしてください。そして、是非お声がけくださいませ。お会いできますことをとても楽しみにしています。

これからもスタッフのみんなとさらにこの場が魅力的な場所となるように育てていきたいと思っています。ではまた、お会い出来ます日まで。たくさんの感謝を込めて。

「HJ GALLERY」 北条満李子より。

(左から)in-ouマグ¥6,600、面取ウィスキーカップ¥4,400、in-ouマグ¥6,600、ダークブルーマグカップ¥5,500、ホワイトマグ¥5,500

(左上から時計回りに)ホワイトダブルリップボウル ¥5,500、ダークブルーチャクラ皿(小)¥1,980、取皿¥3,850、(中)¥5,500

中里花子さんの取り扱い開始予定は、「HJ GALLERY」までお問合せ下さい。

→その他の「HJ GALLERY」の記事はこちらから
→その他の「今日のひとしな」の記事はこちらから

HJ GALLERY

住所:奈良県奈良市三碓2-4-13-2
TEL:0742-52-5000
営業時間:11:00~16:00
営業日:木曜・金曜・土曜
https://www.hj-g.jp/
instagram:@hjgallery

※ペット、10歳未満のお子様の入店はご遠慮願います
 

肩の力を抜いた自然体な暮らしや着こなし、ちょっぴり気分が上がるお店や場所、ナチュラルでオーガニックな食やボディケアなど、日々、心地よく暮らすための話をお届けします。このサイトは『ナチュリラ』『大人になったら着たい服』『暮らしのおへそ』の雑誌、ムックを制作する編集部が運営しています。

ページトップ