焼き魚の朝ごはん
~「うつわPARTY」坂根さよみさん vol.2~
1月の連載を担当させていただいている駒場東大前のうつわの店「PARTY」の坂根です。
店のブログやSNSで食卓の写真を見た方に、「坂根さんの朝ごはんは、うちの晩ごはんだわ」なんてよく言われるのですが、実際、ふたり暮らしのわが家は朝がメイン。
店が実家の一角にあり、2階にもうじき90歳になる母が一人暮らし。その母が料理好きでいつも支度をして待っていてくれるから、閉店すると上に行ってありがたく晩ごはんをいただきます(おやじだ)。
一方、相方はおおむね夜が遅いので、帰って軽く晩酌する程度。外では、仕事の合間にコンビニ弁当……ならまだましで、おむすび食べた、カップラーメン食べたですませていることも多いから、朝ぐらいちゃんとしっかり栄養バランスのいいごはんを、と心がけているのです。
なんて、仕事が慌ただしくなると、すぐにめげたりするんですが。
朝の基本は、お魚かお肉のメイン一品に、お野菜をできれば二品ぐらい。あとはごはんの友ちまちまに、ごはん、みそ汁。
この日は、ぶりの照り焼きに、炒り豆腐、小松菜と油揚げの煮浸しに、トマトとキュウリの和風ピクルス、お漬物。
副菜はできるだけ前の晩、作っておくので、朝は「ルクルーゼ」でごはんを炊いて、みそ汁、メインを作って盛りつけるだけ。副菜は、ひとりずつ分けず、好きに取って食べるようにしているから、5寸から7寸の盛り鉢と、4寸程度の取り皿が活躍します。
自分がよく使うから、店では盛り鉢展、中鉢展、六寸鉢展など、鉢の催しや四寸皿展なんていう企画展をちょくちょく開いていて、その度「マニアックだな~」「ニッチって感じですよね」とか笑われるけど(ほかのお店からも、作家さんからも、お客さんからも)、だって絶対使いやすいでしょと言い張って懲りずに繰り返しやっています。店主が使って、絶対いいよ! と思うものを、お客さまにおすすめしたいので。
こちらは四寸皿たち。四寸はいろいろあるとたのしいから、自分の店で開く企画展でも、他の店の展示会に伺っても、だいたい一枚ずつゲットしてきます。
そして、この日使ったうつわがこちら。
わたし(手前)の飯わんは村木雄児さん、相棒(奥)は長谷川奈津さん。彼はちょっと嬉しいエピソードもあってこの飯わんにぞっこんだけど、わたしは日々、浮気していろいろな飯わんを使います(あ、わたしはどれにもぞっこんなんで)。
同じく四寸皿もですが、この日は田谷直子さんと竹本ゆき子さん。お魚のお皿は、土井善男さん。三島の鉢は、八田亨さん。淡い灰釉の5寸鉢は、山野邊孝さん。箱形の小さな鉢は、安達健さん。汁椀は、相棒が手塚俊明さんで、わたしが浄法寺の滴生舎。
わたしだって出勤があって朝は焦っているから、相棒がとっとと出て行ったあと、たくさんのうつわの洗い物をしながら「な~んで、こんなにいっぱい使ってるんだろ」と思わないでもないけれど、懲りないところを見るとやっぱり好きなんだと思います。うつわも、お料理も。
あ、そして、洗ったあとは、こうしてテーブルに並べたまま出かけて、帰ってからしまいます。うちではうつわがかびたことはないけれど、かびる話は時折聞くし、湿ったまま棚にしまうのはいやなので。収納は帰ってからのお仕事です。
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TEL・FAX:03-3467-6830
不定休(展示会中は無休)
営業時間:12:00~19:00(展示会中は11:00~スタートで、最終日のみ17:00まで)
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