『機能性と愛らしさに満ちている』小泉硝子製作所さんのショートビーカー

～「いえとくらしの道具　HOTOLI／ホトリ」より　vol.3～

理科室にならぶ実験道具に、何に使うでもなくただ心が躍ったこどもの頃。
とりわけ「ビーカー」は、シンプルで、機能的で、それだけで魅力を感じ、理科室に行くたび眺め、窓から流れてくる光がきらきらと通っていく光景は、今も忘れずに覚えています。

それから大人になって使い始めたビーカーは、珈琲サーバーとして使うために購入したもので、特に目新しさはなかったのですが、熱くても比較的持ちやすいように、背が高く、容量が十分なものを選びました。

ドリッパーから落ちてくる熱い珈琲を、実験のように横からも眺められ、熱に強いという機能性に惹かれ、ビーカー熱が再燃し、他の物も欲しくなり目が奪われたのが小泉硝子製作所さんのものでした。

小泉硝子製作所さんはガラスのものづくり一筋に東京都台東区で明治45年創業。
ホウケイ酸ガラス（耐熱ガラス）を自社内で溶解している国内で数少ないメーカーです。

研究や医療の現場で耐えうる品質、精度から醸し出される機能美は、シンプルで丁寧な暮らしの風景にもよく似合っています。また、一つひとつ手吹きでつくり出されるガラスのゆらぎにはゆったりした気持ちになり、ぼんやり眺めたくなるほどの癒しも感じます。

そんな小泉硝子さんのお品物の中でご紹介したいのが、背の低い『ショートビーカー』です。
機能的のみならず、ゆらぎが美しくて、背の低さが愛らしいという「ずるい」と思わせるほど魅惑に満ちた一品です。

朝の卵焼きを作るときも、背が低く混ぜやすい為、ボウルとしての使い方も出来ますし、片口が付いてて注ぎやすいという点も、よく手に取る理由の一つになっています。
また、時間がない忙しい平日。急いで調理をしたいときにうれしい、電子レンジにも使えるという機能性を使い、人参しりしりや、ポテトサラダなどを作ったり、家族分のココアを作るときにも重宝しています。

手に取らない日はないのではと思う程、こんなに機能的でいて愛らしい。
愛おしさが日々沸いてくる一品です。

小泉硝子製作所 | ショートビーカー

←「いえとくらしの道具　HOTOLI／ホトリ」の今日のひとしなはこちらから

←このほかの「今日のひとしな」はこちらから