韓国のスッカラ、手のひらに残る真鍮のぬくもり

今日のひとしな
2025.12.27

〜「tömpa(東巴 / とんぱ)」より vol.27〜


今日ご紹介させていただくのは、実店舗・オンラインショップともに長く愛され続けている「韓国のスッカラ(匙)」です。
私が初めてスッカラに出会ったのは20代前半。オーストラリアの暮らしを終え、帰国途中に立ち寄ったソウルの古い市場でした。幼いころから、古いものや人の手のぬくもりを感じる、物語のあるものに惹かれてきた私は、まるで宝物探しをするかのように山積みになった真鍮のスプーンの中から、少し曲がった一本を手に取りました。完璧ではないもの、少しゆがんだものに、なぜか心惹かれてしまう。今思えば、そんなところに自分の性格がよく表れているなと思います。昔、祖父母の家にあった古い蔵で、お茶碗や器を広げておままごとをしていたあの時間にも、どこか似ており、時を経たものに触れると、なぜだか心が落ち着きます。


鈍い光沢や、どこか人の手の温もりを残した質感に惹かれ、気づけば日本に持ち帰っていました。その後、無国籍バーを経て今の店舗を始め、韓国在住の友人を通してお店で扱うことになりました。新品のような輝きとは違い、使い込まれた金属の表情には、時間の積み重ねが宿っています。静かなやさしさを誰かと分かち合いながら、韓国のことを思い浮かべ、ご飯を食べるひとときもまた、大切な時間です。


ひとつひとつ違う形や重みが、そのままひとつの物語のようで、選ぶ人の手の中でまた新しい時間を重ねていくのだと思います。スタッフや常連のお客様の間では、オブジェのように何本も飾り、毎日のカトラリーとして欠かせない道具として食卓に並ぶことも多いそうです。


スッカラの持つ不思議な魅力は、使う人の心にそっと寄り添うようなぬくもり。
そんな小さな温度を、これからも日々の暮らしの中に届けていけたらと思っています。スッカラは、韓国料理だけでなく、カレーやチャーハン、リゾットなどの深皿料理にもよく合います。少し長めの柄がすくいやすく、口当たりもやわらか。



取り分け用として、副菜やサラダ、煮込み料理にも自由に使えます。真鍮の穏やかな輝きは、陶器や木の器にも自然に馴染み、食卓に静かな落ち着きを添えてくれます。手にした瞬間、きっとあなたの暮らしの中に、静かであたたかな時間が広がります。こちらの商品は通販でもお求めいただけますので、遠方の方もぜひ日々の食卓に取り入れてみてください。


従来のアンティークスッカラをリメイクして小さなサイズにしたものは、ジャムやパフェ用のスプーン、マドラーとしても人気です。このほかにも、お箸や薬匙として使われてきたものもございます。


手にした瞬間、きっとあなたの暮らしの中に、静かであたたかな時間が広がります。こちらの商品は通販でもお求めいただけますので、遠方の方もぜひ日々の食卓に取り入れてみてください。




オンラインショップはこちら

 

←「tömpa(東巴 / とんぱ)」の今日のひとしなはこちらから

←このほかの「今日のひとしな」はこちらから

tömpa(東巴 / とんぱ)

静岡県湖西市新居町新居2731
TEL:053-594-8633
営業時間:11:00〜17:00
定休日:日・月
(※展示会期間中は日・月も営業 / 最新情報はSNSを確認)
Instagram:@tompa_japan
(※営業日や展示会・料理教室などWSについては随時Instagramでお知らせ)

Online Store:
https://www.83com.com/
https://tompa-antiques.stores.jp/
https://www.rakuten.co.jp/tompa/

肩の力を抜いた自然体な暮らしや着こなし、ちょっぴり気分が上がるお店や場所、ナチュラルでオーガニックな食やボディケアなど、日々、心地よく暮らすための話をお届けします。このサイトは『ナチュリラ』『大人になったら着たい服』『暮らしのおへそ』の雑誌、ムックを制作する編集部が運営しています。

ページトップ