こすらず、当て拭きが気持ちいい「littlebodco(リトルボッコ)」のタオル
~「littlebodco(リトルボッコ)」ができるまで~
「リトルボッコ」は、世界中で愛され一世を風靡した、今はなきアメリカのタオルメーカー、フィールドクレスト社のタオルを超えるタオルをという思いで作り上げられた、高密度タオル「LITTLE SUNSHINE(リトルサンシャイン)」というタオルがベースになっています(そのタオルに関しては、また別の機会にご紹介いたします)。
その製作過程で、発案者はひとつの疑問を抱きます。業界の常識として、タオルというものは丈夫であるべきとされているが、拭き心地優先の心地良さを追求したタオルがあってもいいのではないか? バスソルトを入れたり、入浴剤やアロマオイルを使ったり、人は入浴には気をつかうけれど、それと同じくらいお風呂上がりに自分の体をいたわって、体を包みながら水分を拭き取れたら、きっと心の状態が良くなって、睡眠も良い状態でとれる。それだけ体を拭くということは大事な所作であり、それは自分に対する優しさになる。そう考えると、ネットで洗って、優しく扱うタオルであってもいいのではないか?
その思いから、タオルを極限までゆるく織ったらどうなるのか? と、「リトルボッコ」はタオルの限界とされるゆるさから試作がスタートします。吸水性としなやかさを持つレーヨン、洗いこむほどにシャリ感の風合いが際立つ麻、この双方の特性が目立ちすぎず脇役として控えめに発揮させるにはどうしたらいいか? とオリジナルの混紡糸を研究、開発。レーヨン(竹)、麻、綿の混率を少しずつ変えながら、パイルになる縦糸に交織してゆるく織っていく。ゆるく、薄く、軽く、拭き心地の優しさを追求したタオルは、そのような地道な作業の繰返しの結果、2年の年月をかけて完成したのです。
このタオルは強度を求めるよりも、使い心地を極めたタオルであり、おそらく強い力で引き裂こうと思えば破くこともできる。だから洗濯はネットに入れて、優しく大事に使うことが大前提。もし愛用していて端がほつれたりしたら、縫って使い続けることが提案されています。
また、織りにも特徴があり、ロングパイルツイスト製法といって、簡単に言うと、長くて太い糸をねじって織り上げてあります。うねりのある表情は見た目にも高級感がありますが、何よりもそれにより、吸水力が大きく向上しているのだそうです。
このタオルは東京の青梅にある「ホットマン」というタオルメーカーで生産されています。現在、厳密に一貫生産でタオルを作る工場としては全国唯一。タオルは染色から縫製といった、はじめから終わりまでの工程を同じ工場で生産することが望ましい商品の一つであり、それにより安定したブレのない商品が作られるのだそうです。
その老舗メーカーで、この「リトルボッコ」は「1秒タオル」という吸水性の良さの証である認証を取得しています。これは1cm角に切ったタオルを水に浮かべた時に1秒以内に沈むという実験をクリアしたタオルだけに与えられる称号です。以下の動画でもよくわかりますが、それだけ吸収性が良いという証拠です。
ちなみに、昨年末「HOEK」で「リトルボッコ」のポップアップイベントを開催しました。この時季のみのカラーリングのもの、オルゴールなどと組み合わせたミニタオルのギフトセットなど、バリエーション豊富に揃い、より多くの方にこのタオルを届けることができて、いい年の締めくくりとなりました。今年もたくさんの方に使っていただけますように。
ヴィンテージ、プロダクトデザイン、ハンドクラフトなど様々な分野から、食器、インテリア雑貨、日用品、オブジェ、キッズアイテム、ファッションなどジャンルレスに紹介。「今日のひとしな」の執筆は、主に大井美代さん。ときどき大井智史さんも登場。
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