作家ごとの個性も楽しみたい ‟スリップウェア”という器たち

今日のひとしな
2019.11.10

~ BENTO(ベント)より vol.10 ~

お店にやちむんと共にいつも並んでいるのが、"スリップウェア"と呼ばれる器たち。スリップウェアは、土に水を加えたクリーム状の泥(スリップ)で模様を描き、釉薬をかけて焼く陶器のことです。
 
といっても、柄は作家さんによってかなり個性が出ています。
 
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例えば、静岡県でスリップウェアを作る芦澤和洋さんの器は個性的な絵付けとカタチが特徴です。
 
海外から取り寄せた、工業用のスポイトで細かく描いていきます。修行時代は練り込みの器を作る窯元で働かれていたそうなので、その影響もあるのかなと思います。
 
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鳥取県の山根窯さんが作るスリップウェアは、おおらかで力強い。

二年に一度の頻度で訪れるギャラリーは、世界各地の民芸であふれていて、いつもよい刺激をいただきます。以前お伺いした時に、スリップウェアにカレーを作って出してくださったのですが、その時の相性の良さといったら。韓国のスッカラという匙とも相性がよくて、自宅で全く同じように使っていたりもします。
 
電気だったり、ガスだったり、薪だったり。どうやって焼いてるかでも、かなり雰囲気が変わってくるのが器の面白さでもあります。年齢や生活環境によって日々好みは変わっていくものかもしれませんが、食事を作る楽しみ、食べる楽しみ、そういう部分で器が担う役割というのはすごく大きいんじゃないかなと。
 
また、器を知ることで、その土地に行った際の楽しみが一つ増えますよね。福井には越前焼があったり、金沢には九谷焼があったり、滋賀には信楽焼があったり、兵庫には丹波焼があったり、岐阜には美濃焼があったり。書き出してみると、「自分の周りには焼き物の産地が沢山あるんだな……」って改めて思いました(笑)。
 
 
BENTO(ベント)

福井県福井市照手2‐4‐5
TEL:0776-97-5375
営業時間:10:00~19:00
不定休
http://www.bento291.com/
instafram:@bento_fw
  

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