伝統的なフォルムとシックな黒が印象的。新定番のケトル

今日のひとしな
2020.01.15

~ 糸と樹より vol.15 ~

嘆いても仕方のないことと分かりつつ……。キッチン道具としては主役級のケトルが、どうしてこうも選択肢が少ないんだろうと、いつも残念に思っています。優れたデザインで、なおかつ一般的な感覚で購入できるケトルとなると、意外なほど少ないのもまた事実です。洋服のように毎年ケトルの新しいモデルが数多く世に出るのは難しいことと理解できますが、それだとしてもSNSなどでおしゃれとされている方達のケトルがいくつかの候補のひとつでしかないのは寂しいものです。そんなところに昨年、思いがけず出会ったのがこのドイツ、ミュンダー社のケトルです。

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形としてはレトロとも言える、ぽってりとした伝統的なフォルム。もし仮に素材をケトルでよくあるステンレスにしてシルバーの色にしていれば、やや古くさく感じてしまったかもしれません。今ではどんどん少なくなっている琺瑯で色を黒にすることで、現代的な印象にぐっと戻してくれている気がします。

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ハンドルを固定する金具も非常にしっかりしていて、大きく傾けてもハンドルがぐらつきにくく、安心して最後まで注ぐことができます。

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いろいろな道具を見てきた印象として、ケトルに限らず、定番となっているプロダクトは「古さと新しさ」を併せ持っているものが多い気がします。「懐かしさと新鮮さ」などと言い換えてもいいのですが、アンティークやヴィンテージに敬意を持ちすぎても、SF映画に出てくるような近未来的なデザインにしても、一部に熱狂的に支持はされても、定番になる可能性は低くなります。

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そういう意味では、ミュンダー社のケトルは十分これからの定番になりうるポテンシャルを秘めていると確信しています。日用品などは、周りの人と同じものを使っていることをそこまで気にする必要もないかもしれませんが、それでも新しいものを人より先に知っていたい、使ってみたいというのもまた本音だと思います。こちらのサイトをいつも見ている、感度の高い方々にはぜひ知っていただきたいケトルです。

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糸と樹

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TEL:082-291-1007
営業時間:11:00~19:00
定休日:火曜
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