思い出とともに増す味わい 山口和宏さんの木のデザート皿

今日のひとしな
2020.05.10

~ 「岡の」より vol.10 ~

お店では、自分自身が使っていいなと思うものを数多く扱っていますが、今日ご紹介する山口和宏さんの木の器もわが家で日々よく登場しています。
 
 
甘いものやパンなど、この器が欠かせません。最初は、「傷をつけたくないな」と遠慮がちに使っていましたが、今ではがしがしと大胆に包丁で切り分けもしてしまいます。バターなど油分の多いものはシミが気になると思っていましたが、これも何の心配もいりませんでした。
 

 
5年以上使ったわが家の器と店頭に並ぶ器を並べてみると、このような風合いの違いが。どちらもくるみの木です。写真上がわが家で使用しているものです。艶が出て、色も飴色になり、小さな傷もまた愛着を感じ、とても美しいと思います。
 
店頭でのお客様との会話の中で、お皿に傷がつくことを気にされる方は結構いらっしゃいます。ですが心配いらないですよ。その傷の一本一本がその方の日々そのものであり、食卓での時間であり、ご家族であれば、共に過ごした記憶でもあります。
 
 
買ってきたお菓子を並べたり、ケーキを切り分けたり……。日常も、晴れの日も、わが家の小さかった子供たちの雑な扱いでさえも、山口さんの器は懐深く受け入れてくれました。
 
 
今回、パウンド型にちょうどよいサイズを山口さんにリクエスト。
 
 
木の厚みは、温もりそのもの。彫り跡もなでると人の体温のようなものを感じます。山口さんに初めてお会いしたのは20年近く前ですが、当時小学生だったお嬢さんのことを話す穏やかな口調がとても印象的でした。お嬢さんのために作られる手作りのパンやお菓子の話。少し分けていただいた柚子を使ったお菓子の味。生活そのものを大切にされていることが伝わり、どこにも誇張や嘘やカッコつけがなく、山口さんの人柄と作るものの両方のファンになりました。
 

福岡県のうきは町という自然豊か
な中で、ご自宅と工房の多くの部分を手作りされた山口さんの暮らし。ご家族と木工の仕事への愛情を感じました。
 
 
ご自宅には様々な木が植えられています。枝ぶりも葉の形もそれぞれ違う木の名前を伺うと、桂、朴、栃の木、やまこうばし、とのこと。器に向いているもの、家具に向いているもの、たとえそのどちらにも向いていないものにだって、山口さんは日々心を向け、心を動かされ、愛情を注いでいるのだろうと想像します。


(工房から車で少し行った先に「jingoro」という美しいshopをオープンされました。器や家具の購入と美味しいお料理とお菓子が味わえます。)
 
長方形のデザート皿も、ホールケーキやお料理を盛り付けてもよい正方形のお皿も、経年劣化とは逆方向。年月が経つほどに、美しさが増していく器たちです。
 

パウンド型くるみ皿24×13.5×厚み2.4センチ(短め幅広)8,300円(税込)
パウンド型細長タイプくるみ皿31.5×10×厚み2.4センチ(細長) 8,800円(税込)
正方形くるみ皿210×210×厚み3.5センチ   11,000円(税込)
 
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