築35年の夫の実家をリノベーションで海外のB&Bみたいにした家

Comehome!
2021.06.17

※Come home! webに掲載された記事を転載しています

※この記事の詳細は、2019年発行『リノベーションでかなえるカッコよくすっきり暮らせる家』に掲載されています。

<加藤 仁美さんの家>
結婚してこの家に住みはじめたときは、キッチンのある 1階が生活の中心でした。ここは、夫が暮らしていた実家。住宅街の角地で立地はいいのですが、窓が通りに面していてカーテンが開けられず、昼でも暗くてジメジメ、寒い家でした 。約30坪弱の家は2人暮らしには広すぎて、使えていない部屋も。4年はがまんしたけど、夫が建築会社に転職したのをきっかけに、夫の会社でリノベすることにしたんです。

日当たりがよく外からの視線がない2階に
すべての生活スペースをまとめました

スライドレールでつけたアンティークドアがWTCの入り口。その奥が洗面所で右手のはしごの脇からも回れます。

場所を奥に移して造作した階段。ヒノキ材をクリア塗装し、壁は漆喰塗りにしてさわやかに。ここに座って読書をするのも好きな時間。

天井板を抜いて設けたロフトを
寝室兼収納に

ロフトは2段に分かれていて、上は水場の真上。下段はWTCの上で、本やマンガを置けるようにしました。

ここにふとんを敷いて寝ています。

 思いきって、1階はお店スペースに替え、生活の拠点を2階に集約。以前は、2階には3部屋あるのに1部屋しか使っていませんでしたが、こま切れの間取りをひと間続きに造り替えました。天井板を抜いて天井裏を寝室にしたら、生活動線がよくなり、天窓のおかげで明るく、気分も晴ればれ!

ダイニングキッチンには憧れを詰め込んで

キッチンの真上にも天窓を設けたから明るいんです。床材は夫が唯一こだわったヒノキの無垢材。着色はせず、蜜ろうワックスを塗布。イギリス「deVOL」社の SHAKER KITCHENは、 引き出しやキャビネットの組み合わせが選べます。 このセットで約140万円。レンジフードは「インクコーポレーション」のステンレス INK- cho2で56700円。 どうしても、これを入れたい! とこだわって選びました。

私がこだわったのは何といってもキッチン。憧れのシェーカーキッチンを主役にしたくてあえて壁づけにしました。 見た目が家具っぽいこともあり、まるで私の部屋ができたみたいで幸せ。料理が苦手な私だけど、家にいるときはずっとここですごしています。

LDK をすっきりさせておくために
リビングとサニタリーの間の通路に
クロゼットを設けました

リビングとサニタリーの通路にもなっています。左が夫、右が私の服と分けて。

洗面所に干した服 をそのまま移動させるだけでOK。アンティークドアは「パディントンホームデコレーション」で購入。

サニタリーは上にロフトがあるため、天井高は低めだけど、窓があるので圧迫感はありません。すっきり見せたかったので収納はあえてナシに。シンクは「サンワカンパニー」レッタンゴロ洗面 W750ホワイト。水栓金具は「マチルダ」アメイジア・ラバトリーのMA 006C14L-BN 47000円。ランプは「IDEE」のモレシーリングランプで18000円。鏡は「サンワカンパニー」のSUSメタサークル500。中が収納になっています。

2階なので浴室はユニットがいいとアドバイスを受け妥協しました。

洗面所と浴室のタイル を同じものにして、ガラス窓で仕切ることで空間に広がりをもたせました。 タイルは「名古屋モザイク工業」のアートモザイク。

トイレは清潔感のある真っ白な空間に。部屋に光を取り入れたくて、ガラス窓付きの引き戸にしましたが、気になりません。

位置はロフトにかけたはしごの脇。取っ手は大阪の「アントリー」で見つけたもの。

窓が多くて外から丸見えの 1 階は
思いきって雑貨屋さんにしました

器や日用品、かごなどを扱う雑貨ショップです。以前使っていた家具を什器にしました。

昔から雑貨が大好きだった私。念願かなって雑貨屋さんで働くことができ、今は店長を務めています。さらなる夢として、いつか自宅ショップを開けたらいいなと思っていました。この家は2人暮らしには広すぎることもあり、2階をほとんど使っていなかったので、もったいないという思いがあって。1階をお店にして、2階で暮らしたらどうかと、夫と話し合ったんです。 ふだんはお勤めに出て、休み の日は自宅ショップという二足のわらじは大変なこともあるけど、雑貨に囲まれた毎日はとっても幸せ!

店の奥にプライベートの玄関を

階段の上は、元和室だった場所。スキップフロアはもともとの間取り。右にあるドアが自宅入り口の玄関ドアです。

自宅玄関から2階に上がる階段があります。

左手の壁にあけた空間は ペットのトイレ。ちょうどショップ側の階段下にあたるデッドスペースを利用しています。床は水で掃除できるよう、「オオムラ」のタイル張りに。

玄関内にはアウターがしまえるクロゼットと靴の収納を造作しました。奥のカーテンは、季節外の家電や庭で使うようなサイズの大きなものを収納。

家のどこかにステンドグラスを入れたくて、ネットショップ「ラフジュ工房」でフランスアンティークのアーチウインドーを購入。25150円。

以前の玄関が狭く感じていたので、お店の奥に広めの自宅玄関スペースをつくりました。上着や靴がしまえるクロゼットも設けたし、愛犬や愛猫のためのトイレスペースまでとれたのもよかったところ。

もとは吹きつけだった外壁は「ECカンパニー」の欧州壁という塗り壁に。屋根はガルバリウム鋼板。フェンスも設けて。

施工会社の担当として、私のわがままを聞いて形にしてくれた夫もきっと大変だったはず。でも「楽しかった」と言ってくれて、ありがたい気持ちでいっぱいです。

主なリノベーション箇所
間取りの変更(1階を店舗に 、自宅玄関部分の壁を造作、玄関床をタイル張りに、収納造作、階段造作、2階にキッチンを移動 、2 階をひと間続きに 、ロフト造作 、WTC造作 )、 壁を漆喰に 、床張り替え、トイレ、サニタリー、浴室作り替え、窓を作り替え、天井を抜いて天窓を造作、外壁を塗り壁に、屋根葺き替え、フェンス製作 、玄関ドア入れ替えなど。

加藤家 リノベーションDATA
家族構成/加藤仁美さん 33歳、夫 38歳
築年数/ 35年
間取り/5LDK→1階店舗 、2階ワンルーム+ロフト+WTC
延べ床面積 / 97.69 m² (29.55 坪)( 1階 / 56.3 m²  2階 / 41.39 m² )
物件購入価格/夫の実家のためナシ
リノベーション費用/2200万円
リノベーション面積/ 97.69m²
補強工事/耐震補強
施工・設計/ハウ・ツゥ・ライブ
施工会社住所 / 奈良県奈良市神功 4–1–4
TEL/ 0742–71–5107
HP/https://www.how2live.net/ 

★Come home! HOUSINGの大人気リノベーションシリーズの新刊『中古マンション・戸建てをリノベーションしてカッコよくくらす』が、2021629日発売予定です。ご興味のある方は、ぜひ、お近くの書店か、ウェブ書店(Amazon楽天ブックス)でご予約ください。

ハウ・ツゥ・ライブ

奈良県奈良市神功4-1-4
TEL:0742–71–5107

肩の力を抜いた自然体な暮らしや着こなし、ちょっぴり気分が上がるお店や場所、ナチュラルでオーガニックな食やボディケアなど、日々、心地よく暮らすための話をお届けします。このサイトは『ナチュリラ』『大人になったら着たい服』『暮らしのおへそ』の雑誌、ムックを制作する編集部が運営しています。

ページトップ