北欧ヴィンテージ家具で暮らしを豊かに! vol.3 ソファテーブル

Comehome!
2025.02.13

※Come home! webに掲載された記事を転載しています


〈北の椅子と〉よりvol.3 ソファテーブル


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こんにちは。北の椅子との服部です。私たちの店には、北欧ヴィンテージ家具と雑貨の販売ブースに併せて、カフェを設けており、そこでは北欧ヴィンテージで作る空間の味わいや、ヴィンテージ家具の使い方の体感を提供しています。そんな目的ですから、私たちのカフェには、ダイニングテーブルとチェアの席と、ローテーブルとソファの席が混在しています。どちらの席もそれぞれに良さがあって、お客様もその日の気持ちに合う方に自然と足が向かうようです。

言わずもがな、ダイニングテーブルとチェアは食事がしやすいような椅子とテーブルの高さに作られています。ソファとローテーブルは寛ぎの時間を過ごすための設えに。

そう、ゆっくりした気持ちになりたい人が向かうのがソファ。家でもきっと。3回目の今回は、こんなカフェのソファ席から考えてみようと思います。

ソファはダイニングチェアより座面高が低く、一人分の座面の広さも大きく、後ろに傾斜しているのが一般的。家具としてはこの傾斜や奥行きが、ゆったりした気持ちを導く大きなポイントだと思います。腰を落として、背をもたれかけた時、ふぅ~ってなりませんか? 太ももの裏側や腹筋が弛んで、ソファにしっかり身体を預けられたらこの上なく心地いい。

その寛ぎのソファの前に置かれるのがローテーブル。これを探しに来られるお客様が北の椅子とでこう呟きます。「テーブルが高くないですか?」って。そういえばと思って巷に売られる、また友人の家で見たソファ前のテーブルを思い返してみると、低い。今回、これを書くにあたり再確認と思って通販サイトをネット検索してみたら、やっぱり。天板高33cm。私たちのローテーブルは45cmくらいのものが主流。その差12cmもあります。

そして、通販サイトでそのテーブルとともにモデルが本を読んだり、寛いでいる光景の画像があり、そのモデルはソファではなくソファの前に座っています。座卓文化が長かった影響でしょうか。残念ながら寛ぐはずのソファは背もたれでしかありません。 つまりは、33cmのローテーブルは床に座って合う高さの設定なのでしょう。一方、45cmのローテーブルは床に座っては高すぎます。ソファに座って、お茶を置く高さです。

上の画像のカフェの一席もソファに合わせて、タイルトップのテーブルの天板高は46.5cmです。これは、カフェだからこの高さを選んでいるのではありません。私の家でも、もちろん北欧の友人たちの家でもこの高さ。ソファに座って手紙を書いたり、勉強をすることはなく、ソファは(何度も書きますが)寛ぐところ。そして振り出しに戻って考えてみるといっそのこと、テーブルがなくても良いのかもしれません。空間のゆとりは何よりの贅沢です。

それでもやっぱり、お茶や読みかけの本なんかも置きたい。尚且つ、空間のゆとりも欲しい時に取り入れたいのがネストテーブル。

使わない時には一つにまとめて置いておき、使う時にはそれぞれの手元に使い勝手良いように配置する、3つの小さなテーブルの便利なこと。

さらに、ネストテーブルは片手で引き出せるように軽く、シンプルデザインなものが多い。3つで一つにきちんとまとまるように天板下にレールがあり、それぞれ収まっていくような作りになっています。

小さなスペースで便利に使える家具。これぞ、デンマークヴィンテージ家具らしさ。そしてやっぱりデザイン秀逸。凛としているのに優しさがある佇まいなのです。ともあれ、今回はローテーブルをテーマに本当にその家具は必要なのかを考えてみたいと思いました。

あなたの家にソファは必要ですか? ローテーブルは何をするためにあるものでしょうか。リビングではどんな暮らしですか? 

例えば、私にとっては寛ぎのソファー空間は必要です。家族の会話もダイニングテーブルでの会話とは別のもの。よりコージーで、リラックスしています。けれど小さくない犬がいる我が家の暮らしには大きなローテーブルよりも、空間の広さが必要で、小さなサイドテーブルがそれぞれの手元にある方が便利です。雑誌から抜き出した設えや、こうあるべきと概念化したリビングで過ごすよりも、どんな暮らしがしたいかを思い描いた上での家具選びが、家族の会話も変えてしまうかもなんて思うのです。


デンマークヴィンテージ ネストテーブル 製造:1960年代デンマーク ファクトリー・デザイナー:不明 材質:チーク 価格:98000円+税

 

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