窓からの光や照明で、色の見え方が変わる?!

今日のひとしな
2024.04.18

〜「カラーワークス」より vol.18 〜


こんにちは、カラーワークスの灰野です。
突然ですが、光には色がついているのをご存じですか? 今回は「色」というよりも「光」が主役のお話です。1日を通して移ろいゆく光の変化で、インテリアの印象が劇的に変わっていく
そんな密やかな楽しみを共有しましょう。


株式会社サジェスト/カウンターチョーク壁 KAKERU PAINT ダーリングレー


さて、皆さんのおうちの照明の光はどんな色をしていますか?
電球色のような暖かい光や蛍光灯のような青白い光、空間全部を明るくしてくれるような白っぽい光など、部屋によって使い分けているかもしれません。


T様邸/(左・奥壁)FARROW&BALL No.2004 Slipper Satin/(右手前壁) No.251 Churish Green


窓から入ってくる陽光も昼間は白っぽい光が入ってきますが、夕方になるとオレンジの光が差し込んでくるように、時間帯によって色合いが変わってきます。特に陽光は窓の方角によって入ってくる光の色が変わってくるのでインテリアカラーの見え方も大きく影響されてしまいます。記事の最後で、気をつけた方がいい方角について触れますので、ぜひチェックしてみてください。


さて、こちらの写真をご覧ください。3枚の写真には①〜④までの番号が振られていますが、実はこれ、全てFarrow&Ball No.286 Pegnoir(ペニョワール)という同じ色なんです!


色番号 FARROW&BALL No.286 Pegnoir


Pegnoirはもともと紫味を帯びている明るめのニュートラルカラーなのですが、②の日向や③の白い光の元ではより白っぽさを感じますし、①や④のように日陰になると、より紫の顔料が際立ち、色合いに深みが増してピンクっぽく感じるのがわかります。


(正面壁)FARROW&BALL No.292 Treron


繊細な色であればあるほど影響を受けやすいのはどんな素材でも言えることですが、これほどまでに壁の色の変化が楽しめるのは、実はFarrow&Ballならでは。英国の最高品質のペイントブランド「Farrow&Ball」は、世界中の塗料ブランドの中でも顔料の多さがダントツに多いことで有名で、様々な光に反応しとってもなめらかに反射してくれます。


(左壁・右壁共に)FARROW&BALL No.292 Treron


特にグリーンやブルー系統の色は光の影響を受けやすいので、実際に塗装する壁の前でチェックしてみましょう。


(正面壁)FARROW&BALL No.292 Treron


ここまでご紹介した4枚のグリーンの写真。実は全部同じ色で塗装されています。Farrow&Ball No.292 Treron(トレロン)というグリーン系統のニュートラルカラーですが、見た目の違いが大きいのがよくわかりますよね。カラーチャートで色を見たときに、「やや暗めかな」「割と地味かな」と思っても、外に近くよく陽光があたりやすいところほど顔料が反応し、より明るく、思った以上に鮮やかさも出てくるので、カラーチャートで色を選ぶときは、2〜3色を候補に入れておくと安心です。


H様邸/(上壁)FARROW&BALL No.282 Shadow White (下壁)No.231 Setting Plaster (巾木)No.31 Railings


窓の方角によって入ってくる陽光の色が違うので、窓の方角も大事なポイントの一つです。よく南向きをリビングにしている方が多いと思いますが、昼間の暖かく白い光が入ってくる南向きは、色そのものを感じさせてくれるのでどんな繊細な色でも使いやすいのがポイントです。

気をつけなければいけないのは、北向きの部屋。一日中、直接太陽の光が入ってくることがなく、間接的に入ってくる光も青みがかっていて寒々しい印象があります。そのため、インテリアカラーも実際の色よりもワントーン暗く見えたり、色が抜けてグレーがかった色合いに見えたりすることがあります。これは日陰のスペースでも同じことが言えるのでご注意を。


H様邸/(壁)FARROW&BALL No.251 Churish Green


ちなみに、色を選ぶ際は大体が昼間の明るいショールームで選定すると思います。しかし、その時選んだ色が実際に使う部屋で同じように見えるわけではありません。特に北向きや日陰スペースでは、思っていた色と違う! ということが起きてしまうので気を付けましょう。

実際の壁にサンプルを貼り付けて、朝・昼・晩の環境でどう見えるのか見比べてみるのがいいですね。特に自分がその部屋を利用する時間帯に、一番綺麗に見えているかどうかも大切なポイントです。部屋で一番長く過ごす時間の色が一番きれいに見えるようにベストな色を見つけましょう。

 

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