生活感を上手に隠す「台形のキャビネット」

令和の家具事典
2024.05.04

※Come home! webに掲載された記事を転載しています


ICCA(イッカ)」が取り扱う家具は、材質や造り、デザイン、様々な視点から選りすぐった大正時代の逸品たち。そこには、当時の名もなき名人たちの美意識や思いやりが詰まっています。

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No.03
「台形のキャビネット」

 

展示物が引き立つ、台形というかたち


台形という珍しい形状のこのキャビネットは、時計屋さんなどで商品をより魅力的に展示するために設計され、作られました。限られた商店でしか置いていない家具であることから、現存するアンティークも数が少なく、とても希少性の高いアンティーク家具です。

正面からだけでなく、側面が斜めになっていることにより、左右から見ると、棚内部の端に展示されているものも主役のような振る舞いになります。

棚のどの場所に置いても、展示物を引き立てる機能を持った家具と言えます。

 

飾るための場所として


自分の好きなものが、暮らしの中で美しく溶け込んで、ふと目に入った際に、温かい気持ちになれる、そんな場所が空間にひとつでもあると素敵だなと私達は考えています。

この台形のキャビネットは、もともとが魅力的に展示物を見せるために作られています。その特性をいかして、収納するシェルフではなく、飾ることに特化した家具に。

展示物の邪魔をしないよう、内部の棚はガラス製に、棚受けも視線を遮らず、それでいて見どころのあるデザインを採用しました。

家族のアルバムのような使い方はいかがでしょうか。

棚の高さに少しゆとりをもたせています。また、棚の高さを均等にせず、あえて高さのあるエリアを作っています。例えば、高さのある家族の写真や子供が作った作品などを大きめの棚へ、旅先で見つけたちょっとしたオブジェを小さめの棚へ、上手に組み合わせて、家族のアルバムのようなシェルフを作ってみるのも素敵です。

家族の思い出の品を展示すると、得てして生活感のあるインテリアになりがちですが、この台形の棚に展示することで、アートピースのような洗練した振る舞いをしてくれることでしょう。

「台形のキャビネット」
SIZE:W92cm×D29cm×H121.5cm
MATERIAL:桜材

 

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