スラリと伸びた足がポイント! 見やすく使いやすく生まれ変わったショーケース

令和の家具事典
2024.05.30

※Come home! webに掲載された記事を転載しています


ICCA(イッカ)」が取り扱う家具は、材質や造り、デザイン、様々な視点から選りすぐった大正時代の逸品たち。そこには、当時の名もなき名人たちの美意識や思いやりが詰まっています。

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No.29
「二重(ふたえ)帯飾りのショーケース」

 

展示物を引き立てる


上部と下部に、二種類の帯飾り面取り意匠が施され、スラリと伸びた脚と相まってユニークなデザインのガラスショーケース。

このショーケースはもともと、このように脚の伸びた状態ではなく、足元に下部の帯飾り意匠のついた袴がついていて、展示スペースも今の3倍ほどあるガラスケースでした。
また、背面は観音扉という2枚の開き戸の構成です。

縦に長いガラスショーケースの観音扉ですと、その分、扉のサイズも大きく、開閉しにくいのが難点。もともとの状態で、そのまま仕上げてみましたが、どうもこの観音扉が使いにくい。

そこで、高さをぐっと縮めて、展示スペースを限定的にすることで、展示物が一層引き立つ構成にしたほうが、この家具の魅力も、使用感も高まるだろうという見立てを行い、大胆にリメイクを施しました。

 

日常的に使用するガラスケースとしてちょうどよい高さに


ジュエリーやネクタイ、時計など、使用頻度が高く、それでいてコレクションとして眺めていたくなるものを展示した時に、映える、そして使いやすい構造にしました。

高さは100cm弱に調整。展示物が目線に入りやすい高さです。
また、真鍮製の取っ手も開閉をするのにちょうど手をかけやすい場所に取り付けました。さらに、扉のサイズがコンパクトになったことにより、開け締めが容易になっています。

底板を上にあげたことで、足元に余白が生まれています。
これによってヌケ感が生まれ、圧迫感が少なく、壁際だけでなく、空間の中央に配置してもインテリアに馴染みやすいデザインになりました。


真鍮製のキャスターもついておりますので、移動も可能です。
自宅でファッションを楽しむ時、鏡の前に移動させる、といった使い方もでき、オシャレを楽しむ豊かな時間が生まれそうです。

「二重(ふたえ)帯飾りのショーケース」
SIZE:W76.0cm×D45.7cm×H99.3cm
MATERIAL:ラワン材

 

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