“はまじ”こと、モデル浜島直子さんの「自分発見!」のおへそ Vol.2
20代の頃、オーディションで
「今の君とは仕事をしたくないな」と言われて
本当にショックで、床が抜けて
落ちていくほどの衝撃でした。
あの頃の私は、文句ばかり言っていたんですよね。
そのとき、ああ、私はまわりのみんなに
照らされているだけの
お人形だったんだなと思い知りました。
自分から相手に光を当てたり、
自分から発想するってことを
いっさいしていなかったんです。
ちょうどそんなとき、思い出したのが、小さな頃から大好きでよく見ていたテレビ番組「世界ふしぎ発見!」のミステリーハンターでした。
「『大きくなったら〝ふしぎ発見のお姉さん〟になりたい』って思っていたんです。それで、マネージャーに頼んで顔見せに連れて行ってもらいました」
すると、なんと3年前のあのときとまったく同じ質問をされたのだと言います。そして今度は……。
「名前を聞かれたので『浜島直子です。あだ名で〝はまじ〟って呼ばれています。でも、結婚しているので本名は阿部直子って言います』と答えました。出身地を聞かれたら『北海道札幌市です。父が銀行員なので道内を転々として、富良野や日高や帯広にも住んだことがあります』って。ひとつの質問に対してたくさん枝葉をつけて回答してみたら、プロデューサーがすごくほめてくださって!」
こうして、見事念願だったミステリーハンターとなり、世界じゅうを飛びまわる日々が始まりました。プライベートでは23歳になる直前に12歳年上の夫と結婚。仕事が楽しくて、子どもを産むことは「30歳まで待って」「35歳まで……」と先延ばしにしていたそう。
「35歳を過ぎて、さすがに本気で考えはじめなくちゃなと思っていたらすぐに妊娠できて。イタリアロケに出かける直前のことでした。代役の方が行くことになり、『イタリア行きたかったな〜』『2週間暇になっちゃったなあ』なんて言っていたら、突然出血して流産してしまいました。もう涙が止まらなくて……。子どもを授かるって奇跡的なことだし、私には覚悟がなかったんだ。きちんと自分のなかで革命を起こさないとダメだなと思って」
自分の笑顔を知る
「食事は子ども中心に」という思い込みを自分で解き放って。
「また野菜食べない……」とイライラするより
「わ〜、楽しい!」って家族みんなで食べる記憶が大事。
忙しい日は鍋まかせ
材料を入れて火にかけるだけのアサリの酒蒸しをよく作る。1.ごま油ににんにくを加え火にかける。 2.まいたけを敷き塩をふる。 3.アサリをのせ、酒をふってふたをし、仕上げにごま油を。 4.土鍋は一柳京子さん作。
ステーキ肉は半額になったら買い!
ステーキ肉は、スーパーで半額になっているのを見つけたらまとめ買いをし、冷凍しておく。自然解凍し、フライパンをしっかり温めて焼くのがおいしく仕上げるコツ。塩味かわさびで。
しょうゆ麴をきらさない
よく作るという小松菜のサラダ。ビタミンA、鉄分を多く含むので風邪予防にも。市販の米麴にしょうゆをひたひたに注ぎ、夏なら2〜3日、冬は4〜5日置けばしょうゆ麴のでき上がり。
小松菜は生のままカット。
しょうゆ麴とオリーブオイルを加える。
しらすを足して混ぜるだけ。カッテージチーズでも。
photo:大森忠明 text:一田憲子
『暮らしのおへそ Vol.31』より
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Profile
浜島直子
1976年北海道札幌市生まれ。「mc Sister」の専属モデルとして18歳でデビュー。以降、さまざまな媒体でモデルとして活躍し、「LEE」では10年間専属モデルを務めた。2002年〜14年にTBS「世界ふしぎ発見!」にミステリーハンターとして出演した他、NHK「あさイチ」、TBS「暮らしのレシピ」、bayfm「TOKYO GASCurious HAMAJI」をはじめ、多数のテレビ、ラジオ番組に出演している。夫でもあるアベカズヒロさんとの創作ユニット「阿部はまじ」として絵本『ねぶしろ』『ねぶしろとおいしいまる』『しろ』(ミルブックス)を上梓。昨年初めての随筆集『蝶の粉』(ミルブックス)を発表。
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