今だから暮らしを整え直して、新しいおへそづくりを Vol.1 長谷川ちえさん

暮らしのおへそ
2021.05.03

「あれ、なんだかおかしいな?」「これ、不便だなあ~」
人は、外からの刺激がないと、なかなか「今」を見直すことができません。新しい生活様式が始まって、今までと「できること」「できないこと」の境界線が変わってきました。生活を変えざるを得ない今だからこそ、新しい「おへそ」を見つけるチャンスです。
外に出て、新しいものを見て聞いて、刺激をもらうのも楽しいけれど、家の中で、今までとはまったく違う習慣を見つけて、やってみて、自分がちょっと変わる……。そんな体験も、負けず劣らずワクワクするもの。暮らしを整え直したとき、見えてくる風景が楽しみです。


 

〝外〟と〝家〟の役割を考え直してみる


手で作れるものを手で作る
中身をくりぬいたゆずにみそと木の実を詰めて蒸し、1~2か月干して柚餅子(ゆべし)に。自分の手で作るとプロのすごさがわかる。

 

結婚を機に福島県三春町に移住。一昨年には築70年の平屋をリフォームし、新居にしたばかりです。「こちらに来て、もっと深く『家での暮らし』に比重をおきたいと思っていたんです」と語ります。実はコロナ禍でも生活に大きな変化はなかったそう。持っている服を見直したり、朝起きたら鳥の声に耳を澄ませたり。日々の習慣は、以前から変わりません。ただ、大事にしたいことがよりくっきり見えてきました。

「外に出かけて、人と出会い、一緒に過ごす時間をあらためて大切にしなくてはと思ったし、家では休息し、暮らしを楽しみ熟成させる時間に、もっと真剣に向き合いたいとも思いましたね」

最近はまっているのは素足で大地と直接つながる「アーシング」。朝起きたら、ほんの2~3分庭に素足で出てみると元気になれるのだとか。

欲張らず、ただシンプルに大地とつながることで、体と心を自然に整え直すことができます。


すべての服を出してみる
新居に引っ越す際に、「これはあとでフリマに出そう」などとペンディングにしていた服を、思いきってすべて処分。自分で把握できる量にした。このクロゼットは住宅関係の仕事をする夫が作ってくれたもの。

 


デジタルデトックスをする
もともと自宅にはテレビがなく、音楽も常には聴いていないので、無音の時間を過ごす。鳥の鳴き声など自然の音に耳を澄ませて。スマホも必要以上に見ないようにする。

 


快適な湿度をチェックし温度設定の目安に
夫が仕事で使う専門家用の湿度計でチェック。1リューべあたり10ミリリットル以下になると加湿器をつけたり、お湯を沸かす。

 

→Vol.2に続きます

photo:長谷川ちえ text:一田憲子


『暮らしのおへそ Vol.31』より
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Profile

長谷川ちえ

Chie Hasegawa

エッセイストとして活躍しながら、独自の視点で生活を楽しむ道具をセレクトした店「in-kyo」を営む。結婚を機に東京から福島県に移住。夫と2匹の猫と共に暮らす。

肩の力を抜いた自然体な暮らしや着こなし、ちょっぴり気分が上がるお店や場所、ナチュラルでオーガニックな食やボディケアなど、日々、心地よく暮らすための話をお届けします。このサイトは『ナチュリラ』『大人になったら着たい服』『暮らしのおへそ』の雑誌、ムックを制作する編集部が運営しています。

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