「できるとき」に「できるだけ」する ― 料理家・飛田和緒さん
本日発売の新刊『家事のしくみを、整える』からおすすめの記事を一部抜粋してお届けします!
娘も15歳になり、
今は子育てより仕事が中心。
つい家事より仕事を優先してしまうので、
月に一度、プロに掃除をお願いしています。
おかげでリセットができ、
その後の掃除への意欲も上がります。
平日に洗濯をする時間がまったくとれないという飛田さん。ふきんなどキッチンまわりのものは毎日洗濯するが、それ以外は週末に。「シーツなどの大物は、金曜の夜に洗ってテーブルの上に広げたり、手すりにかけて干したりすれば、翌朝にはすっかり乾いています」
毎年数種類のみそを仕込み、梅干しを漬けたり、ゆずこしょうを作ったり。そんな保存食や常備菜の本が人気の料理家、飛田和緒さん。さぞかしマメに手を動かし、丁寧な暮らしをしているのではと思いきや、「自分が好きなことには時間も手間も惜しみなくかけますが、それ以外の家事は、できることなら人や機械におまかせしたい。これまで自分で続けてきたことも億劫になったり、満足にできなくなってきたりする年齢ですから」と笑います。
海辺の町に引っ越してきて15年。生まれたばかりだった娘は高校生になり、朝駅まで送ったりお弁当を作ったりと、まだ手はかかるものの、今は子育てより仕事が中心。毎日のように打ち合わせや撮影で人の出入りがあるため、仕事場でもあるリビングダイニングとキッチン、玄関とトイレ、洗面所の掃除は毎日。
「でも、他はまったくの手つかず状態で、とてもお見せできません。うちには誰一人協力者がいないんですよ。最近、娘がお風呂掃除はしてくれるようになりましたが、夫はゴミ袋を玄関に出しておいても、それをまたいで出かけて行くような人。なので、月に一度、プロに仕事場中心の掃除をお願いして、その間私は夫や娘の部屋、冷蔵庫の中や引き出しなど気になるところを掃除しています。月に一度、プロの手が入ることでリセットでき、その後の掃除のモチベーションも上がります」
掃除道具は場所ごとに変えずひとつに決める
キッチンもお風呂場も洗面所もトイレも、掃除用洗剤は「スワイプ」、スポンジは「ダスキン」と決めている。
昆布やあごの他、かつお節や煮干しの水だしを冷蔵庫にスタンバイ。「料理によって使い分けているわけではなく、そのときの気分です」と飛田さん。だしが冷蔵庫にあれば、汁物全般がすぐに作れ、朝ご飯にパンもご飯も麺もないときは、小麦粉を溶いてお好み焼きに。
photo:大森忠明 text:和田紀子
さらに詳しい内容は『家事のしくみを、整える』に掲載しています。
ぜひお手に取ってみてください。
Profile
飛田和緒
料理家。神奈川県の海辺の町に夫と娘と3人で暮らし、毎日の暮らしから生まれるシンプルなレシピに定評がある。近著は『おとなになってはみたけれど』(扶桑社)。
肩の力を抜いた自然体な暮らしや着こなし、ちょっぴり気分が上がるお店や場所、ナチュラルでオーガニックな食やボディケアなど、日々、心地よく暮らすための話をお届けします。このサイトは『ナチュリラ』『大人になったら着たい服』『暮らしのおへそ』の雑誌、ムックを制作する編集部が運営しています。