【60代の大人暮らし】「かわいい」や「好き」から始まったゆるっとSDGs
発売中の『ナチュリラ』2022春夏号掲載の「母娘で受け継ぐ“古いもの”を慈しむ心」にて、SDGsなおしゃれと暮らしをご紹介している小暮涼子さん。その飾らない等身大の様子にはたちまちの反響があり、先月よりコラム連載をスタート。
最近のSNSは素敵な投稿が溢れていて楽しい反面、「あまりにキラキラしすぎていて、そうでない自分に苦しくなる」という声を聞くことも。「無理しない、背伸びしない、でも心地いい」そんな小暮さんの暮らしぶりを月一連載でお届けしています。
いつの頃からかアンティークの持つ可愛らしさや質感に惹かれるようになり、我が家では部屋のあちこちで古道具が活躍しています。今回は遠い国からやって来た品々や、手入れをしながら使い続けている物を見ていただけたら。SDGsという言葉を頻繁に耳にするようになった今日この頃ですが、はからずも「かわいい」や「好き」から始まった私のSDGsは無理せず長く続けてこられたように思います。
さまざまな国の古くてかわいいものを
キッチンにある蓋つきの塩入れは10年ほど前に買ったドイツのアンティークです。中にカットした牛乳パックをセットし、その中に塩を入れて使っています。買う時にお店の方に教えていただいた通り、片手で蓋を開けてワンタッチで使えるのがとても便利。小さなポットのような白いお醤油さしは日本の古い物です。
同じくキッチンの食器棚も日本の古道具です。上に置いた青い琺瑯容器は米櫃にしています。その隣、わが家では珍しいプラスチック容器も30年以上使っているお気に入りのアメリカ製。マグカップに庭のクリスマスローズを飾ったり、スリップウェアのオーバル皿を置いたりして、ディスプレイコーナーのように楽しんでいます。
ダイニングの、ガラスのシェードは夫の実家から譲り受けました。70年以上前の物だと思いますが、とろりとした乳白色とシンプルな形が気に入っています。ウィリアム・モリスの壁紙とともに、家の中でもお気に入りの眺めのひとつ。
ちょこっとDIYやお繕いで自分好み&快適に
次は、手を加えながら使い続けている物をご紹介しますね。DIYや繕いものは純粋に楽しみでやっていますが、節約にも一役買っています。
こちらは勝手口の様子。壁に立てかけた白いボードは、壊れてしまった婚礼箪笥の扉をペイントしたものです。フックをつけてちょこっとデコレーション。庭に移動して目隠しとして使うこともあります。写真手前の白いお花は零れ種から咲いたオルレア、道路脇を密かに緑化しています。不要になりそうなものの再利用や零れ種……私のモッタイナイ精神が地球環境に少しなりとも貢献しているかも?と思うとちょっと嬉しい。
ちょっとした繕い物もご紹介。
なんてことのない無地のラグ。家で洗えて、濃色なので汚れも目立ちにくく便利なのですが、あちこちにダメージが! そこで、アジアのラリーキルトを真似てお繕い。使う布は主に麻の端切れ、糸は使いかけの刺繍糸です。アップリケ感覚で自由にチクチク。
繕った箇所がアクセント的な役割を果たしてくれました。このまま繕い続けたら可愛いラグになるのでは、とちょっと楽しみです。
お次は、これまたちょっとしたDIYです。
築27年の2階トイレはお恥ずかしいですが、以前はこんな状態でした。シミは壁紙用のノリの拭き忘れではないかと思いますが、いつの間にか浮き出てきていて驚きました。
感動のアフター写真(笑)。パテで隙間を埋めてペンキ塗りをしたら、見違えるように綺麗になって大満足です。
使った道具はパテ、水性ペンキ、刷毛、筆(子供が学校で使っていた物)、この他にマスキングテープ。刷毛や筆は食器用洗剤でぬるま湯で洗って乾かせば、もちろんまた使えます。
レジャーも自然派、これもSDGs?!
レジャーも自然派の私。都会のオアシス・公園を散策することが多いです。この日は、お出かけついでに井の頭公園に寄りました。井の頭公園ではここからの眺めが一番好きです。
途中で美味しいパンを買ってベンチで食べるのも楽しみのひとつ。
こちらは次男一家と新宿御苑に行ったときの写真。シートに座るお嫁さんと孫、のんびりしたいい一日でした。
どれも普段、あまり意識せずにしていることではありますが、SDGsに繋がるのではないかと私が思う事を書いてみました。これからも無理なくできる事を楽しんで続けて行きたいと思います。
あっと言う間に今年も半分過ぎました。これから暑さに向かいますが、しっかり食べて健やかに夏をお迎えくださいね! それではまた7月に。
写真と文/小暮涼子
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