「Lalitpur」代表・向田麻衣さん【後編】「メイクアップはさりげなく色で遊ぶ、詩的なものを大事にする」

わたしたちのコスメのはなし
2017.02.09

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草場「今日お会いしてからずっと気になっていたんですが、白いアイラインがとっても素敵で! 雰囲気、お洋服、顔立ち、全てに似合ってらっしゃいます」

向田さん「ありがとうございます! 嬉しいです。“shu uemura”のドローイングペンシルを使っています」

草場「しかも白ラインだけでなく、内側に黒ラインもきちんと入れてらっしゃるので、バランスがとっても良いんだと思います」

向田さん「アイラインの入れ方、これでいいのかなぁ? と不安だったので、嬉しいです。安心しました。黒アイラインは、“ADDICTION”を使っています。“ADDICTION”のクリエイティブ・ディレクターであるAYAKOさんにお聞きしたのですが、このアイラインはつけた後に軽くすっと指でなぞると落ちづらくなるそうです。本当に全然落ちません」

草場「私も“ADDICTION”のアイライナーペンシルはとても気に入っていて、向田さんと同じ黒と、それとは別に“ラビットホール”というこげ茶色、この2本を愛用しています。芯が柔らかくて本当に使いやすいですよね」

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向田さん「今日取材を受けるからちゃんとメイクしなきゃと思って、白いほうのペンシルを削る為のシャープナーを、さっき“shu uemura”に買いに行っちゃいました。他のブランドのシャープナーだとなかなか上手に削れなくて」

草場「そうなんです。やっぱり同じブランドのシャープナーを使うことをおすすめします。アイライナーペンシルは芯が柔らかくて、太さがブランドによって違うので、ブランドを合わせることが重要です」

向田さん「私が愛用している“shu uemura”“ADDICTION”“MiMC”は、全て私の活動“Coffret Project”に賛同頂き、ネパールでメイクのワークショップを行う際は商品提供もして下さっているんです」

草場「素敵です! 私の大好きなブランドばかりです。どういったきっかけで商品提供という形になったんですか?」

向田さん「実際にお会いして、途上国で化粧ワークショップやメイクアップの職業訓練などをしている活動内容のお話をした結果、とても共感して下さって、その活動に使う化粧品を提供していただくことになったんです。例えば“ADDICTION”のAYAKOさんは、震災の後に石巻で被災した女性のためのイベントをなさっていて。私は祖母が石巻に住んでいたので、そのイベントのお手伝いをさせて頂いたんです。その時に色々お話したら、商品提供を申し出て下さって。“shu uemura”も知人のご縁があり、パッケージリニューアルの際に破棄になってしまう在庫を引き取らせて頂いたり。とってもありがたいです」

草場「破棄せざるを得ないものを向田さんが素晴らしい形で使ってくれるなんて、それはどちらも嬉しいことですよね。もしかして、この香水もそうですか?」

向田さん「そうです。“L'Artisan Parfumeur(ラルチザン パフューム)”というブランドです。お店に展示するサンプルは、量が半分以下になると店頭から下げて新しいものを出す決まりがあるとのことで、行き場のないサンプルを引き取って使わせて頂いています。商品提供を頂く前から大好きなブランドで、お店に通っていたんです。そこでお話をしているうちにお話がまとまって」

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草場「とっても美しいボトルですよね。私は香りはあまり使わないのですが、こういう美しいボトルを見るだけで欲しくなっちゃいます」

向田さん「本当にいい香りで、時間が経つにつれ変化する香りもまた素晴らしいんです。アジア限定、数量も限定ですが、“Lalitpur”で使用しているジャタマンシーの香りもあるんです!」

草場「ボトルの蓋が七角形なんですね。とっても珍しい!」

向田さん「そうですよね。また、香りそれぞれに “パリの夜は女性が一人で過ごした方がいい”といったストーリーもあるんです。それがまた女性の心をくすぐりますよね」
 
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草場「“Lalitpur”のメッセージ石鹸も、素敵なメッセージが石鹸の中から現れるという仕掛けですよね。向田さんはそういった詩的なものがきっとお好きなんですね」

向田さん「ストーリーや言葉は大事にしたいと思っています。当初は7種のメッセージを“Lalitpur”で用意して、その中から選んで頂いていましたが、今は既存のメッセージに加えてご自分で書いたメッセージを石鹸に入れることが出来るようになりました。楽しみながら時間をかけて、素敵な言葉を大切なヒトに送って頂けたらと思います」
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草場「話は変わるのですが、今日のリップはどちらのものですか? 白いアイラインと同じく、ずっと気になっていて。色は控えめなのに、ツヤがとても綺麗です」

向田さん「今日は“ADDICTION”の“madeleine”です。もう1本、“NARS”の“CARMEN”も愛用しています。そちらは赤いリップで、赤リップは初挑戦だったのですが、友人からすすめてもらって以来愛用しています」
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草場「お洋服とのバランスや気分で、どちらにするか選ぶのですか?」

向田さん「そうですね。赤リップは真っ黒の服の時など、ちょっとシャープな印象の時に選ぶかもしれません」

草場「そうですよね。リップはそれだけで印象がぐっと変わるので、お洋服や気分に合わせて変えるといいと私も思っています。私は最近眉毛に凝っているので、眉毛でポイントを変えたりしています。リップクリームは何をお使いですか?」

向田さん「“THE BOOK(ザ・ブック)”の “CHARM(チャーム)”というアイ&リップ美容クリームを使っています。世界最高齢のモデル、ダフネ・セルフさんがイメージモデルを務めているのですが、コンセプトも好きで共感できる部分があり使っています」

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草場「私はこのブランドは使ったことがありません。早速調べて使ってみたいと思います」

向田さん「最近はやっぱり乾燥が気になって。乾燥対策は心がけるようにしています。草場さんは乾燥対策に何かしていますか?」

草場「私はバームが本当に大好きなんです。自分の体温でゆっくり溶かしながら使うという行為も好きです。塗った後にほどよく密着してくれて、安心感もあるのでいつも持ち歩いています。“Lalitpur”のバームも前回伺った時に買わせて頂いて、今日も使っています」

向田さん「嬉しいです。私はまとめ髪が多いので、髪にもバームを使っています。このバームは柔らかめに作ったので、ふくらはぎのマッサージにも使ったり。是非いろいろ使ってみてください。これからも使い心地やデザインを追求しながら、ネパールでものづくりができたらいいなぁと思っています」

photo:加藤 望 edit&text:柿本真希

Profile

向田麻衣

Mai Mukaida

高校在学中にネパールを訪問し、女性の識字教育を行うNGOに参加。2009年にCoffret Projectの活動を開始。約5000点の化粧品をネパール、トルコ、インドネシア、フィリピンに届け、延べ1500人の女性達に化粧ワークショップを通じて女性が本来持っている自信や尊厳を取り戻すきっかけ作りを行う。2013年5月にネパール発のナチュラル化粧品ブランドLalitpur(ラリトプール)をスタート。
http://lalitpur.jp

草場妙子

Taeko Kusaba

1979年、熊本生まれ。2006年独立。雑誌や広告、CMなどで幅広く活躍するヘアメイクアップアーティスト。コスメ好きが高じて、インスタグラムではおすすめの美容アイテムを紹介。
http://kusabataeko.com
Instagram:https://www.instagram.com/kusabataeko/

柿本真希

Maki Kakimoto

フリーランスエディター・ライター。二児の母。様々な媒体やカタログにて、編集・執筆・連載・インタビューを担当。ニュージーランドにて母子留学を2年半。2014年秋に帰国後、エディター・ライター、ディレクターなど多岐にわたり活躍中。
http://www.makikakimoto.com
Instagram:https://www.instagram.com/makikakimoto/

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