4月の「今日のひとしな」は大阪府・枚方市「Repos de midi(ルポデミディ)」が担当します
はじめまして。
4月の「今日のひとしな」を担当させていただきます大阪府の京都寄り、枚方市にある「Repos de midi(ルポデミディ)」の宮地なおみと申します。どうぞよろしくお願いします。
私たちは明治元年建築の古民家を再生し、流行に左右されない長く使い続けることができる衣類や暮らしの道具を販売し、今年で18年目になります。
洋服や器、家の中にあるいろいろなもの、どれもけっこう長持ちするじゃないですか。気がつくと5年10年なんてあっという間、わが家では時計に籠にすり鉢に・・・70年以上経つ、祖母から譲り受け使っている道具もたくさんあります。自分たちで買った洋服も20年以上着ているものもいくつもあります。
とにかく、どれも値段に関わらず意外と耐久性があります。ただ、どれだけ長く使えても「使えば使うほどくすんでしまうもの」と「使えば使うほど良くなるもの」味がでて価値が上がるものがある。この違いが「物づくりの背景」だと思っています。
物づくりの背景は、サラッと見ただけではわかりません。どれだけ中身が詰まっているか。細部が丁寧に作られているか。触ってみると生地の柔らかさが違ったり、試着してみると重さや絞めつけ感が違ったり。じっくり見ないとわからないことがたくさんあります。
革製品の場合、年々艶がでるのか劣化するのか、味になるのか傷になるのか。原料だけでなく加工方法や作り方で、10年後、20年後の姿が違うんです。
長い歴史の中で地域によって育まれた文化と精通していたり、四季の移り変わりのある日本ならではの暮らしの知恵や楽しみ方があったり、一人一人の作り手さんの独特なこだわりがあったり。
見た目ではわかりにくい、そんな「物づくりの背景」を店舗やオンラインやいろんな場所に出店しながらお話をさせていただいています。
「実はコレね・・・」と喋りたいことがとにかく山のようにあるんです。
私たちの店で現在販売に関わっているスタッフは10人です。マニュアルも社員教育もなく、ミーティングも年1回。スタッフそれぞれが各メーカーさんや作家さんの1ファンであり、1ユーザーとしていつも自分の言葉で喋っています。
そんな私たちの店にも、2つだけ大事なルールがあります。
1つは「1回は笑いをとろう!」・・・取れない時もありますが(笑)、できるだけリラックスして、たくさん喋っていただきたい。
日本全国たくさんあるお店の中で、はるばる来ていただいたご縁ですので、できれば本音で話し合い、商品共々ずっと長くお付き合いできる関係になりたいと考えています。
2つ目は、嘘をつかない。
似合っていないのに「お似合いですよ!」は言わない。仕事ですから言ってそうですよね。でも私たちは言いません。そういう場合「もしよかったらこの形も一回履いてみてください」「こっちの色はどうですか?」とご提案しています。
嘘をつかない理由は、やっぱり長くお付き合いがしたいからです。似合わない服は「買ったけど着なかった」となってしまいます。それはお客様にも商品にも良いことではない。ここに来ていただいた以上は、本当に似合う物を見つけて、来る前よりもきれいになって帰ってもらいたい。
あと、嘘をつけない理由はもう一つ。私たちが販売している商品は大量生産ではないからです。1点しかない物もいくつもあります。そんな貴重なもの、もし似合っていないと知りながらお渡しすれば、その後に本来出会うはずだった人とその商品が出会えなくなってしまいます。人と人の出会いのように、人と物にも運命の出会いがあるからです。
長くなりましたが、私たちのお店に来ていただいた時は、一つ一つの商品と対話するようにじっくり触れてみてくださいね。
できれば私たちの話にも耳を傾けていただき、試着もして、運命の1点を見つけ、パワーアップしてもらえたら、この上なく嬉しいです。
それでは!1ヶ月間、どうぞよろしくお願い致します。
大阪府枚方市堤町10-12
TEL:072-843-1525
営業時間:平日11:00~17:00、土日12:00~17:00
定休日:月・火曜日(祝日の場合は営業)
HP:https://www.repos-de.com/
オンラインショップ:https://shop-repos.com/
Instagram:@reposdemidi
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