香菜子さん、鎌倉での暮らしはいかがですか~?【前編】連載vol.60

香菜子さんの、日々にピタリなもの
2025.11.01

この夏、鎌倉に引っ越して、都内のアトリエとの二拠点生活を始めた香菜子さん。新居はどんな部屋? 暮らしぶりは? 心境の変化は? ……と質問したいことがたくさん! というわけで「日々にピタリなもの」取材班、香菜子さんに会いに鎌倉に行ってまいりました。



Roof balcony



「初めての土地での暮らしは、いろいろな発見があって楽しいですよ~」と笑顔で出迎えてくれた香菜子さん。前の住まいもルーフバルコニーがある部屋でしたが、新居にもこんな気持ちよさそうなバルコニーが!



「以前のマンションを、インテリアも込みで気に入っていただけた方にそのまま引き継ぐことができたので、身ひとつでこちらにやって来ました(笑)。少しずつ家具や小物を揃えているところですが、引っ越してきて最初に買ったのが、『IKEA』のガーデンテーブル&チェア。このバルコニーで気持ちよく過ごせるかどうかが、ここでの生活ですごく大事な気がしたんですよね」


「ここに座ってコーヒーを飲んだり、周りの木々を眺めながらぼーっとしたり、夕方ワインを開けたり……そんな時間が本当に心地いいんです。あと、星がたくさん見えるのが都内とは違うところ。この前、流れ星も見ちゃいました!」



自然豊かな場所だけに、日々の落ち葉掃きは欠かせません。



Lliving room



さて、お次は部屋の中を見せてくださーい! ということで、ルーフバルコニーから中に入ると……ん? リビングを上から見下ろしているような?



そうなんです。こちらの部屋はスキップフロアになっていて、リビングからこの階段をのぼってバルコニーに出る構造。なんだか海外のコンドミニアムみたいですね。



バルコニーに出るドアの横には風鈴が。ドアを開けるたびに軽やかにチリンと鳴ります。こちらは、もともとついていた短冊をブラックの厚紙につけ替えたもの。香菜子さんの手にかかると、たちまちアートのような佇まいです。



真横から見た階段もカッコイイ! この下のフロアがリビング、さらに下りるとダイニングとキッチンという間取りになっています。



家具はほとんどがヴィンテージ。ネットオークションで落札した掘り出しものもあるそう。



「今回ソファを一人掛けにしたのですが、気分やシチュエーションによって気軽に配置を変えられるところがいいなと思って。いまの身軽な暮らしと気持ちにフィットしている感じがして気に入っています」



Dining room



北欧やイギリスの家具が多いなか、ダイニングに置く食器棚に選んだのは日本の古いもの。シンプルモダンな中にどこか懐かしさを感じるデザインで、最近集めている中国茶の茶器を並べてもしっくり馴染みます。



そして、階段横の壁に掛けたのは、染色作家・石北有美さんによる型染めのタペストリー。

「美大時代の同級生なのですが、あれよあれよという間に有名な作家さんになっちゃって(笑)。このタペストリーは、この場所に飾りたいと思って彼女の個展で購入しました」



「でも、掛けた位置が高すぎたかなと思っていて……。いつでも目に入るように、目線の位置に合わせてもう少し下に掛け直そうかと検討中です」

こうやって微調整しながら、少しずついまの自分の気持ちにしっくりくるインテリアに仕上げていっている途中の香菜子さん。これからの変化も楽しみですね。



Interview

さて香菜子さん、長年暮らしていた東京から神奈川・鎌倉へ移住して、どんなところが変わりましたか?

「いつでもなんでも買えるのが当たり前、という生活に慣れていたぶん、やはり最初は少し戸惑いもありました。夕方にはほとんどのお店が閉まってしまうし、最寄りのコンビニは徒歩では行けない距離だし……。夜、ふとアイス食べたいなと思ったとき、それが叶わないと気づいて茫然としましたね(笑)。でも慣れてくると、実はそれくらいが“ちょうどいい”っていう感覚があるんです」

それはどういうことでしょう?

「先日、東京のアトリエから帰るのが少し遅くなった日があって、夕飯に何かお総菜を買っていこうかなと思って駅ナカのお店に寄ったのですが、あまりにも種類が多くて……。仕事で疲れていたのもあったと思うのですが、選ぶのがしんどいなって感じたんです。結局、鎌倉まで戻ってきて駅前のスーパーの小さなコーナーで1パック買って帰りました。それがなんだか安心するというか、このほどよい量とゆっくりペースがいいなと思って。この歳になって、“必要十分”というのが自分の感覚に合ってきたなって思います」


鎌倉が、暮らしのベースになってきている感じですね。

「そうですね。以前は、渋谷とか青山とかに寄り道するのが楽しかったのですが、いまはもうできるだけ早く『鎌倉に帰りたい』って思っちゃいます(笑)」

 

 

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Profile

香菜子

Kanako

モデル、イラストレーターとして活躍。パンツしかはいていない謎のキャラクター「おぱんつ君」の生みの親。
Instagram「@kanako.lotaproduct」「@opantsukun_lota

肩の力を抜いた自然体な暮らしや着こなし、ちょっぴり気分が上がるお店や場所、ナチュラルでオーガニックな食やボディケアなど、日々、心地よく暮らすための話をお届けします。このサイトは『ナチュリラ』『大人になったら着たい服』『暮らしのおへそ』の雑誌、ムックを制作する編集部が運営しています。

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